7月17日(月・祝)まで 遥かなるルネサンス 天正遣欧少年使節がたどったイタリア 神戸市立博物館


ブロンズィーノ《ビア・デ・メディチの肖像》1542年頃 ウフィツィ美術館
© Gabinetto Fotografico delle Gallerie degli Uffizi

実際この絵の少女を前にすると胸が熱くなる。この少女は若くして、この世を去る。
背景の放つ色合いと胸には父とメディチ家の紋章が入ったペンダント。描いた画家が渾身に正真正銘のプリンセンス、その可憐さを示そうとしたか痛いほどわかるのだ。

告知記事に目を引き、実際会場に足を運び、心に残ったものをご紹介。

天正遣欧少年使節は日本に布教にきたイエスズ会員アレッサンドロ・ヴァリニャーノが発案。
アジア極東の地から若き青年がローマ法王に謁見すること、それは世界にカトリックの布教の力を見せるためであった。

ローマの画家《ヨーロッパ内外にセミナリオを設立するグレゴリウス13世》
16世紀末-17世紀初頭 グレゴリアン大学



イタリア国内は猛烈な歓迎で彼らを迎えた。その期間は1582年から1590年8年間。
少年たちは(発熱した中浦ジュリアンを除く)実際ローマ法王の拝顔し、驚愕する。法王が涙を流している。事実彼らはイタリアの地を踏むまで2年近くかかった。

中でも伊東マンショは、注目され人気があった。トスカーナ大公フランチェスコ1世2度目の妃ビアンカ・カペッロにダンスの申し出をうけ(ダンスは初体験の彼だが)堂々とした振る舞いで注目が集まる。下記の彼の絵は西洋で初めて描かれた日本人の肖像画となった。

ドメニコ・ティントレット《伊東マンショの肖像》1585年
トリヴルツィオ財団



極東の地からイケメンで聡明な彼ら。瞬く間に噂は広がる。ある港では使節団がくる前から歓迎のゴンドラが30隻ほどが迎えにいったそうだ。

大公の工房 クリストーファノ・ガッフーリ(ヤコポ・リゴッツィの作品に基づく)
《リヴォルノ港の景観》 1601-04年 ウフィツィ美術館
© Gabinetto Fotografico delle Gallerie degli Uffizi



彼ら直筆のなんと英文の手紙も残っている。日本の刀や調度品とイタリアの秀逸な装飾品と交換し、後々両国の手芸店や美術品に多大な貢献となった。

《伊東マンショからグリエルモ・ゴンザーガにあてた手紙》1585年8月2日付
マントヴァ国立文書館、
ゴンザーガ文書館
© Mantova, Archivio di Stato



しかし日本に帰った時は過酷な運命が待っていた。皮肉なことに後に法王に実際にあった3人は棄教、または国外追放となる。
病気で法王に謁見が叶わなかった中浦ジュリアンだけ、長崎で殉教する。

会場にきた女性がつぶやく「まさにこれ人生の春の時期やね」の声。
8年の紀行なんてこれからはどの国でもできないだろう。
若さと美を凝縮された両国の時期を見て頂こう。そして微かな苦みを残し、だからこそ甘さを加わる現在の日常生活がわかるかもしれない。

下記のとおりイタリア黄金期の作品も展示。

パオロ・ヴェロネーゼ《息子アンテロスをユピテルに示すヴィーナスとメルクリウス》
1560-65年 ウフィツィ美術館
© Gabinetto Fotografico delle Gallerie degli Uffizi



ティントレット(ヤコポ・ロブスティ)《レダと白鳥》1551-55年頃 ウフィツィ美術館
© Gabinetto Fotografico delle Gallerie degli Uffizi

神戸市立博物館
<コウベシリツハクブツカン>
神戸市中央区京町24番地
TEL:078-391-0035
HP:http://www.city.kobe.lg.jp/culture/culture/institution/museum/main.html
開館時間 午前9:30~午後5:30(土曜日は午後7時まで 入館は閉館30分前まで)
アクセス 新幹線「新神戸」から南へ車で約10分
神戸空港からはポートライナーで約18分、「三宮」下車
JR「三ノ宮」、阪急 ・阪神「神戸三宮」、
ポートライナー・地下鉄(西神・山手線)「三宮」から南西へ徒歩約10分、
JR・阪神「元町」から南東へ徒歩約10分、
地下鉄(海岸線)「旧居留地・大丸前」から南東へ徒歩約5分
入場料 一般1,300円、大学生900円、高校生700円、小中生500円
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この記事を書いた人:

ニッキ
北摂に住んで10年 マラソンをはじめて6年目。 去年は淀川マラソン一昨年は大阪マラソン完走! 万博公園や箕面の滝まで走り体力自慢のアラフィ~です!
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