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チベットへの教育支援も継続する バイマーヤンジンさんが 来日25周年記念コンサートを開催

2019.12.06

来日したあの日が、まるで昨日のことのようだと振り返るバイマーヤンジンさん。「言葉もまったくわからず、不安な気持ちでしたが、今は日本で出会ったたくさんの方々に支えられてきたと実感しています。今回、このコンサートの案内を送らせていただいたところ、〝家族みんなで行くよー〟〝おめでとう、がんばってね〟と温かいお声をたくさんいただきました。そのたびに、助けられてきたなぁ…、ありがたいなぁ…と。できるなら、ありがとう以上の言葉を知りたい。私はいつもそんな感謝の想いでいっぱいです」と話す。

幼い頃から歌うことが大好きだったヤンジンさんは、高校時代の先生から歌の道を薦められ、四川音楽大学で学ぶことに。同じく日本から四川大学に留学していたご主人との出会いをきっかけに1994年に来日。そんなヤンジンさんが日本で初めて、人前で歌ったのが阪神淡路大震災のボランティアで訪れた避難所だったと言う。「留学生仲間と垂水区の小学校に炊き出しのボランティアに参加したとき、ぜひ歌ってと言われて、故郷チベットの民謡を歌わせていただきました。被災者の方が涙を流して聞いてくださっている姿を見て、歌の力を実感し、この道に進もうと決めました」。

ヤンジンさんのもうひとつのライフワークが、チベットの学校建設など、母国への教育支援だ。「こちらも20年以上、地道に活動を続けています。私が日本という国の素晴らしさ、人の素晴らしさにふれて、それは何故だろうと考えた時、〝教育〟のおかげだとわかりました。日本は、寺子屋からはじまり、人を育てることに力を注いできた国であると。この活動には苦労もたくさんありますが、ヤンジン小学校を卒業した子が、大学の先生や公務員になり、成長した姿を見せてくれるようになって、うれしく思っておりますし、励まされています」。

そんな感謝の想いを、この来日25周年記念コンサートで伝えたいと話すヤンジンさん。「チベット民謡はもちろん、日本の歌もたくさん歌います。またラジオパーソナリティの道上洋三さんもスペシャルゲストで登場していただくのでお楽しみに」。年の瀬のひととき、ヤンジンさんの歌声に癒されよう。

【プロフィール】
バイマーヤンジン/チベット・アムド地方出身。名前はチベット語で「蓮の花にのった音楽の神様」の意味。中国国立四川音楽大学で声楽を学ぶ。1994年来日後、全国でコンサートや講演を行い、チベットの学校建設にも力を注いでいる。[/caption]

 

バイマーヤンジン
来日25周年記念コンサート
元気が出るチベットの唄 心あたたまる日本の唄

2019年12月28日(土) 開場13時/開演14時
いずみホール
大阪市中央区城見1-4-70 住友生命OBPプラザビル
JR環状線「大阪城公園」駅から徒歩約5分 他
【入場料】前売券3,500円(そのうち500円はチベット教育支援への寄付)
※チケットの申込はオフィスヤンジン
e-mail:info@yangjin.jp
問/TEL:06-6871-5561(平日9時~17時)

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