食品ロスを減らそう 家庭でできる食支援 “フードドライブ


 家庭で余っている食品を開催告知された日に持ち寄って地域の福祉団体などに提供し、食支援を必要とする人々に届ける活動をフードドライブという。社会貢献と同時に食品の無駄な廃棄を抑制する効果があるとして全国的に広がりつつあり、神戸市も取り組みを始めている。

【全国的に深刻なごみと食品ロス問題】
 農林水産省の調査によると、日本の年間の食品廃棄物の総量は約2,775万トン。このうち、まだ食べられるにも関わらず捨てられている食品、いわゆる「食品ロス」は621万トンにものぼる。これは、飢餓で苦しむ人々に対する世界の食料援助量の約2倍に相当するといわれ、食品ロスの削減が今、全国的に大きな課題となっている。
 神戸市の平成27年度の調査によると、家庭から出る台所ごみのうち約20%が食品ロスにあたる。そこで平成28年度には、食品ロスの削減を目指し、廃棄される手付かず食品の種類や理由を分析する実態調査や市民・事業者などが参加するワークショップを実施。フードドライブの有効性が注目され、昨年モデル実施が行われた。食品を気軽に持ち寄ってほしいとの考えから、市民にとってより身近で、普段から足を運ぶ小売店と協働し、昨年6~10月にかけてコープこうべ3店舗、ダイエー2店舗で延べ44日間実施。合計394.8kgの食品が集まった。食品は、余剰食品の回収と分配を行うボランティア団体認定NPO法人フードバンク関西(神戸市)から生活困窮者に提供された。
 神戸市環境局では、「ごみの削減だけでなく、生活困窮者の支援という福祉課題にも効果のある取り組み。今後も市民の身近なところに機会を設けていきたい」としている。

【コープこうべとダイエーでの取り組み】
 コープこうべとダイエーでは、これまでも返品された食品やパッケージ破損した品などを寄付する取り組みを行なってきた。今回の神戸市とのフードドライブは、「組合員の方の関心も高く、食品ロス削減という社会的課題に取り組みたい(コープこうべ)」「捨てられてしまうのは残念。社会全体で食を大切にする文化を作りたい(ダイエー)」と参加した。食品の回収は両社で異なる方式を採用。コープこうべでは、スタッフが直接食品を受け取り、持って来た人とコミュニケーションできる有人方式。一方ダイエーでは、誰でも気軽に参加しやすいよう、店舗に回収ボックスを設置する無人方式をとった。両社の担当者は「暮らしを見直すきっかけにしていただきたい(コープこうべ)」「定期的に実施し、食品ごみの削減に寄与できれば(ダイエー)」と話す。参加者からは「また実施してほしい」との声も多く、今後も実施店舗を増やしていく予定という。

【定期的な開催が有効 食品ロスのない社会へ】
 各事業者で集まった食品は、フードバンク関西に集められる。同法人は、個人や企業などから食品を無償で引き取り、支援の必要な人や施設などにボランティアで無償分配する事業を15年間行う。昨今広がりつつあるフードドライブの取り組みについて代表の浅葉めぐみさんは「食品ロスは家庭からの量が一番多いので、家庭から廃棄される手つかずの食品を減らすことが重要です。フードドライブは定着するまで時間はかかります。しかし、定期的に回を重ねていくことで各家庭の食品庫チェックの回数や買い物時の意識も上がり、余剰食品を出さなくなっていくはず。フードドライブをする必要のない、食品ロスのない社会になることが理想です」と話す。


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阪神版
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