質の良い適切な療育は 10 年後の笑顔のために


障がいのある子どもが利用する放課後等デイサービスはこの5年で4倍に急増。その半面、質の低下への懸念が強まり、厚労省は事業者の職員の資格に新たな基準を設けた。豊中で障がい児療育や介護サービス事業を行う徳洋福祉会の水上さんは、自身の子どもが重度の知的障がいを持って生まれ、壮絶な日々を送った経験を 持つ。「知的障がいや発達障がいのある子どもたちも、適切な療育を早くから受けることで、ゆっくりではありますが確実に成長していきます。今では息子も成人して、あらたまった席での食事も楽しめるようになり、生活の幅も広がりました。大切なのはその子が10年後、笑顔で過ごせていること。そのために必要な力をつけていくことだと思います」と水上さん。徳洋福祉会は、服部天神と庄内で放課後等デイサービスAnge(アンジュ)を運営。そしてこの春から庄内で2歳〜就学前の「児童発達支援」をスタートさせる。Ange管理者の郡さんは「発達支援の療育はなるべく早くからスタートするほうがいいんです。早期から適切な療育・支援をすることで発達も早く、子どもの姿がグンと変わります」と語る。では実際にどんな活動をするのだろうか?部屋に入るとまず目につくのが、真ん中に吊るされたスウィングだ。「これは〝サンライトスウィング〞という感覚統合の器具です。乗ったら楽しくて表情もやわらかくなり、体の緊張もとれる。こういった揺れの経験をしてもらうことで、身体が発達する上で重要な『首の立ち直り運動』ができるようになります。自閉症の子はハイハイやずりばいをせずに歩き始める子どもが少なくないので、首を自分で支える力が弱い。こけた時にバランスを取れず大けがをしたり、とっさに手がでないことも多いので、これで楽しく遊びながら、首の立ち直りの力をつけていきま す」と郡さん。慣れてくると腹ばいで乗ることができ、縦ゆれ、横ゆれ、ぐるぐる回るゆれなどを体験し、それに対するバランス感覚を養うことができる。また友だちと乗ったり、乗りながらボールを投げたりと、活動の幅も広がるという。次に始まったのは、絵本「おべんとうバス(作・真珠まりこ)」のお話。しかし絵本は登場しない。代わりにスタッフが手作りしたバスやおかずたちが、かわいい動きを見せながら物語を展開していく。「おべんと、おべんと、おべんとうバス、みんなでお出かけブルルルル♪」。耳馴染みの良い歌もスタッフ自ら作詞作曲したオリジナル。「絵本がイメージできにくい子どもも、このテーブルシアターだと動きもあり、 話の内容が理解できて集中して楽しんでくれます」と郡さん。さらに大きな箱で作られたバスに、役を決めて次々と乗っていく劇に展開。自分の役名が呼ばれたら、フエルトで作られたおかずをバスの側面に貼って、後ろで繋がれば乗車完了。「一つの絵本を読んで終わりではなく、実際に子どもたちが主人公になって活動を広げていく。利用している子どもたちに合わせたオリジナルのプログラムを作成しています」水上さんも「療育の成果は一朝一夕には表れません。ご家族と協力しながら5年でつぼみがふくらみ、10年で少し花が開く。10年後の笑顔のために今の活動があるんです」と話す。子どもの成長と共に放課後等デイサービスなど、次のサポート があるのも心強い。「小児科医との連携も大切にしています。児童発達支援では年に1回、新版K式発達検査を行い、子どもの成長を詳しく保護者様に説明します」と郡さん。
  徳洋福祉会では訪問 介護や居宅介護、移動 支援、共同生活援助、相 談支援事業などサービ スを設けるほか、家族 への研修制度で家庭環 境を整え、療育の効果 をより高めている。一 人で抱え込まずに、ま ずは相談から、一歩踏 み出してほしい。

Ange〈アンジュ
<アンジュ>
豊中市庄内栄町 4-2-1
TEL:06-6398-7587
営業時間 開所日/月~金(祝日含む)
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