バードカービングの日本チャンピオン 兵庫県三田市の岩橋徹さん


 見た瞬間、剥製かと思うほど細かな描写と色彩が織りなす野鳥の彫刻「バードカービング」。その歴史は長く1800年頃、アメリカでカモ猟の「おとり」として鳥の木型(デコイ)が使われた後、木材を使用した野鳥彫刻が誕生。1970年代に日本で初めて紹介され、1997年に日本バードカービング協会が発足した。
 同協会が主催する日本バードカービングコンクールはクラスに分かれ、全国各地から多くの作品が寄せられる。そのコンクールで岩橋さんは、コンクール全体の1位となる日本バードカービング大賞を8回も受賞する実力の持ち主だ。
 学生の頃からカラフルな色合いに魅了され、双眼鏡で野鳥観察していた岩橋さん。バードカービングを知ったのは1992年、奈良県内の作品展だった。美しい色彩も表現できる彫刻に衝撃を受けた後、会社勤めのかたわら基礎を学び始めた。「バードカービングは羽毛の中央の軸である羽軸や骨格構造、羽の形などを知らないと生き生きとした作品は作れない」と奥深い世界にのめり込んでいった。野鳥の形態を知る為、同市の博物館の協力で剥製の羽根など約70か所を計測。それをもとに石塑粘土(せきそねんど)の立体図を作成。尾羽や翼は厚紙で補強し実寸の完成形を作る。次に粘土立体図から木材に写し書きし、電動グラインダーで木材を彫刻した後に、目にガラス玉を付けアクリル絵の具で色付けすれば「バードカービング」の完成だ。
 岩橋さんが次に狙うのは、発祥の地アメリカで行われる「ウォード・バードカービング・チャンピオンシップ」のワールドクラス。「全ての形・色に意味がある。不思議な世界だからこそ面白い」と岩橋さん。いつか野鳥への愛情の詰まった作品が世界一に輝いてほしい。


この記事を書いた人:

阪神版
兵庫県 西宮市、芦屋市を中心に地域情報をお届けしています。

HP: http://platnavi.net/ebook/citylifenew/citylifehanshin/book.html


http://citylife-new.com/publicities/2019/04/72452.html