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上医の国「スウェーデン」、下医の国「日本」

2021.02.25

 上医、中医、下医といった中国の格言にもあるように、予防医学の考え方は古くからあります。国の政策によって、その考え方は大きく変わります。その代表的な例を赤木院長にお話いただきました。

個人の権利に対する権限

 今回のコロナの対応について、世界の中でも日本とスウェーデンは独自の対応を行いました。残念なことに、両者も成功したとは評価しがたい部分もあります。実は両国とも第二次世界大戦の影響を受けて、個人の権利に対する考え方は共通するところがあります。それは、「個人の権利に対する権限」を国家が行うことに対しての反省が基本になっていることです。今回のコロナ対策においてスウェーデンでは、国民の主権を制限することに関して裁判所が否定しました。国民自らが行政の対応を評価し従っています。結果、集団免疫が獲得できず、そのことについての評価は後世にゆだねられました。しかし、ここで言えることは、多くの国民が国の方針に従い、満足しているという結果です。

咀嚼の大切さ死の考え方

 スウェーデンを始めとした北欧諸国と日本では介護の例をとってみても考え方が大きく違います。スウェーデンでは在宅介護が基本で、自分の口で食事ができなくなった高齢者は、徹底的に嚥下訓練が行われますが、それでも難しいときには、無理な食事介助や水分補給を行わず、自然な形で看取ることが一般的です。それが、人間らしい死の迎え方だと考えられていて、胃に直接栄養を送る胃ろうなどで延々と生きながらえさせることはむしろ虐待だとみなされています。スウェーデンでは、一生涯を健康に生きるため自分の歯で食べること、最後まで食べられることが最重要課題です。妊娠初期からフッ素のサプリメントを使うなど予防歯科が徹底されています。

保険から見る医療の違い

 前述のような考え方が基にあるため、スウェーデンでは歯列矯正やインプラントも保険対応となっています。歯を失うと当然食べることが困難になります。病気になってからの治療行為は当然ですが、WHOが世界に示している指針は、「国民が健康を維持するための対応を行政が実施すること」です。中国の格言でも「上医は発病前に、中医は発病直前に、下医は発病後に治す」という言葉があります。この考え方を国に当てはめると、スウェーデンは上医の国、日本は下医の国だといえます。悪くなる前に予防することは歯科においても大切なことです。一生を保証する歯科治療はありません。正しい食生活こそ健康な体を作り、維持する基本であり、そのためには歯が大切なことを認識してください。歯科医師会会員は皆さまと共に一生歯を守ることを考えています。

医療法人 貴志会 赤木歯科

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