『新現代病』長引くコロナ禍によるニューノーマルな暮らしに潜む不調とは
2021.05.25
私たちの暮らしが大きく変わるなか、今までにはあまり見られなかった新現代病と呼ばれる体の不調に悩まされている人が増えているようです。その対応策と体調を整えるアドバイスを医師の直原先生に聞きました。
直原ウィメンズクリニック
直原 廣明院長
大阪医科大学卒業。大阪大学医学部付属病院、米国オハイオ州シンシナチ小児病院等を経て、2004年に豊中市で産科・婦人科の直原ウィメンズクリニックを開業。
ウイルス感染予防のため、私たちの暮らしも手洗い消毒、マスク、テレワークがニューノーマルとなりました。そのため、マスクが原因の皮膚炎や消毒等を繰り返すことによる手荒れ、対面でのコミュニケーションが怖くなった…等、いわゆる新現代病が問題になっています。
家に居る時間が増えたことによるスマホ依存もそのひとつ。ブルーライトにより体内時計が乱れ、不眠になり、体調不良を訴えて診察に来られる方が増えています。改善策としては、夜はなるべくスマホを見ない、寝る時には枕元に置かずに2m以上離して眠るなどの対策を取るようにしてください。
感染症等への恐れからくるストレスも自律神経を崩す要因になっています。栄養をしっかり摂り、散歩や入浴など、自分が心地良いと思う時間をつくって、幸せホルモンのセロトニンやオキシトシンを出すことがポイントです。
〘 注意すべき新現代病 〙
✅マスク皮膚炎
使い捨ての不織布マスクは、綿やガーゼの布マスクと比べて摩擦が起こりやすく「接触皮膚炎」という、肌で生じるアレルギー反応が出てしまうことも。またマスクに付着した花粉やホコリなどもアレルギーの要因となります。肌が敏感な人は、綿素材の布マスクも併用して二重に使い、保湿を心がけましょう。
《POINT》
◎不織布マスクよりも刺激の少ない布マスクとの二重マスクなどがおすすめ
◎細菌が繁殖しやすいので常に清潔なマスクをつける
◎マスクを外したときに一気に乾燥するので化粧水等で保湿を
✅ふれあい拒否症候群
現代のSNSやオンラインなどの発達により、人と直接ふれあうことが減っていることに加え、コロナ禍での接触恐怖が加わり、知らず知らずのうちにコミュニケーションをとることに抵抗を持ってしまう状態のこと。様々なストレスが要因でうつに近い状態の人も増えていると感じます。
《POINT》
◎あまり情報にふりまわされず自分の考えをしっかりと持つ
◎積極的なものの考え方を持ち、気まずくなっても気にしないこと
◎家族や身近な人と楽しい時間を過ごすようにする
✅不眠・デジタル時差ボケ
外出する機会が減ったことから、家でスマホを見ている時間が増えています。とくに深夜のスマホ操作によるブルーライトの影響は睡眠障害(不眠)の原因となっています。なるべく夜はスマホをさわらないように心がけ、朝起きたら、まずはカーテンを開けて太陽光を浴びるようにしましょう。
《POINT》
◎夜、寝るときにはスマホを2m以上離すようにする
◎規則正しい生活を心がけ、朝は太陽光を浴びる
◎腹式呼吸やストレッチをしてリラックスしてから眠るようにする
医療法人 廣仁会 直原ウィメンズクリニック ジキハラウィメンズクリニック
住所
豊中市新千里南町2-11-1
電話番号
06-6871-0314
HP
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