以前は兵庫県某市の委託を受けて、資源ゴミ回収の仕事をしていたという異色の経歴を持つ信本さん。自身が相続トラブルで悩まされたことをきっかけに0から法律の勉強を始め、行政書士の資格を取得した。「お互いが意見を主張して譲らなければ、最後には裁判所を介した手続きになります。解決しても遺恨は残ってしまうでしょう。そうなる前に“予防”をしてほしいのです」。例えば、相続なら遺産の分け方について、離婚なら財産分与や養育費についてなど話し合って取り決めた約束事を、口約束ではなく「公正証書」として記しておくことで、約束事が真実であることを証明でき、時には強制執行力も持つ。「公正証書はトラブルへの備え。これがあることで、お互いが約束を守ろうという気持ちにもなります」