2014年に伊丹市の昆陽池公園で初めて開催したGREENJAMは、参加者の輪が年々拡大し、直近で開催した2019年にはおよそ2万人が足を運ぶほどに成長した。著名なアーティストの演奏や、多彩な店が並ぶマーケットエリア、子どもたちが楽しめるワークショップなど、若者の祭典というイメージを持たれがちな音楽フェスの枠に収まらない、「誰もが楽しめるイベント」として地域住民を中心に愛されている。来場者の50%以上が家族連れのファミリー層、さらに8%は60歳以上という点が、その特徴を何より裏付けている。
GREENJAMの出発点は、主催者代表である大原さんの体験と、地元のまちへの思いにある。プロのミュージシャンとしてバンド活動に打ち込んでいた大原さんは、当時所属していた事務所の社長から、あるとき神戸で行うチャリティー音楽イベントの計画を明かされた。
のちに神戸の一大音楽フェスである「COMING KOBE」へとつながるこのイベントが、年々拡大していく様子を間近で見ているうちに「自分もやってみたい」との思いが芽生えたという。