授業の一例に『再話』というものがある。物語文を教師が読み上げ、生徒はそれを聴き取り、書きながら物語を再生する作業を行う。簡単なように見えて、話の内容を正確に再現するのは教師でも難しいのだそう。それができた上で次に『要約』へと進む。そして最終的に自分の意見を文章にまとめる、といった段階を経ていく。「こういった記述の型を身につける訓練は、日本の国語の授業では教えられていなかったものです。言語技術は全ての教科の土台。中高6年間にわたって『聞く』『話す』『読む』『書く』を連動させたカリキュラムにより、日本語を論理的に扱う技術を身につけることは、大学受験はもちろん、社会に出た時にも大きな力になると考えています」。