今年の11月でデビュー46年を迎えますが、年々楽しくなっています。上京時代は、ヒット曲が続かなかったこともあり辛かったですね。大阪に戻ってきてからもしんどかった。でも、大阪に戻ってくると「もうちょっと頑張りや」って励ましてくれる人たちがいました。気が付いたら46年。今は、音楽は楽しみの一つ。「作る」という感じで、作業として音楽をするのではなく、「生まれてくる」メロディーや詞を見逃さないようにしています。不思議なもんで、体調の悪い日は元気な歌や明るい歌、体調のいい日は寂しい歌や悲しい歌ができる。音楽で自分を叱咤しているのかなと思いますね。辛いことがあるから楽しいこともあるわけで、二つの相反するものを行ったり来たりしながら生きる。それが「生きてる」ということなんだな、と思いますよね。

コンサートでは、そんなに喋らないつもりなんですけど、雰囲気がいいとどうしても喋りたくなる。歌ってると、「もうちょっと喋ってやー！」と言われるし、喋ってると、「歌ってやー！」って、その度に「はいはい」って言うこときかなあかん（笑）お客さんと一緒にコンサートを作っている気がして楽しいですよ。番組のロケで大阪の町をよく歩きますけど、大阪の人は「いつもあなた見てるわよー。大ファンよー！」と言って、声かけてきますよね。でもそういう人は、コンサートに来ないのよ！僕は声を大にして言いたい。「そういう人こそ来てよ！(笑)」。この美しいホールで、皆さんにお会いできるのを楽しみにしています。
記事作成日：2024年4月