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立命館大学 大学と社会をつなぐ「TRY FIELD」が始動

2024.10.07
1階にある「クリエイティブ・コンプレックス」の全体図。
Microsoft Base Ritsumeikanのほか、研究室もあり、ガラス越しに研究風景を見ることができる。

全体の詳細は右記のQRから確認することができる。

 

2015年4月の開学以来、防災公園と隣接し、門や塀のないキャンパスとして市民に親しまれてきた立命館大学 大阪いばらきキャンパス。今年4月、新棟(H棟)が完成し「訪れるすべての人がTRYできる場所」をコンセプトとした「TRY FIELD」の運用が開始された。一般市民が利用できるスペースもあり、地域に開かれた場としても期待が高まっている。

地域に開かれた共創の場

2024年4月、大阪いばらきキャンパス(OIC)に映像学部・研究科と情報理工学部・研究科が移転。新たに建設されたH棟を拠点に企業や市民と連携しながら、イノベーション人材を育成する「TRY FIELD」がスタートした。「社会に出て創発的に何かを生み出せる人間になれるよう、学生が挑戦と失敗を繰り返しながら創造できる場を提供する」と総合企画部 社会共創推進課の古賀健治さんは語る。

デジタルとクリエイティブを融合させた施設が揃う中、新棟1階には、日本マイクロソフトと連携し、全国の教育機関で初となる「Microsoft Base Ritsumeikan」を設置。「専任スタッフが常駐し、学生だけでなく一般の方にも、アプリ作成ツールの使い方が学べるセミナーやイベントなどを無料で実施しています」と古賀さん。

また4階の「Co-Creation Hub Ritsumeikan」では企業や自治体などの共創パートナーと共に、学生が社会課題の解決に取り組む場が10月から本格的に始動する予定だ。学生が自治体、企業、地域住民とシームレスにつながる新しい挑戦の拠点として期待されている。

上)新棟H棟と古賀さん。古賀さんは同プロジェクトの企画立案に携わっている。

最先端の研究を体感

「Microsoft Base Ritsumeikan」をはじめ、1階フロアの「OIC FOOD PARK」や350インチの大型LEDビジョンのある「TERRACE GATE」などは、一般市民の利用が可能だ。また、ガラス張りの「SP LAB」や「SP LAB X」では最先端の研究が可視化され、廊下では、キャンパス内の店舗からコーヒーを配達する自律移動ロボットの実証実験をしている。

10月20日(日)には「Asia Week ~立命館でアジアとつながる国際交流フェスタ~」のイベントが開催される。VRゴーグルを用いた新感覚2人用の釣り対戦ゲームなど、最先端の研究成果を気軽に体験できるコンテンツが用意されている。「まずはお越しいただいて、大学の研究に触れていただけたら」と古賀さん。

下)学生やパートナー企業が利用できる、撮影スタジオ「LIVE STREAMING STUDIO(LIST)」。研究成果をアウトプットする場などとして活用する。

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