-豊中市- 企業立地促進の新制度を創設 千里中央再開発の進展に対応
2026.03.07
豊中市は、市内への民間投資の誘致と地域経済の活性化を目的とした「企業立地促進新制度」を創設した。本制度は、再開発が進む千里中央地区や大阪国際空港周辺、および市内全域での企業活動を財政面から支援するものである。
現在、千里中央駅周辺では大規模な都市再整備が進められている。1972年に開業した複合施設「千里セルシー」は現在解体工事の過程にあり、隣接する「千里阪急ホテル」も2026年3月末をもって営業終了が予定されている。これら駅中核施設の更新時期に合わせ、市は新制度を通じて民間事業者による早期の投資を促す考えだ。
制度の柱となるのは4つの奨励金および補助金である。第一に、千里中央地区における「商業・オフィスビル立地促進奨励金」が挙げられる。同地区の指定区域内において、延べ床面積1万平方メートル以上の商業施設や事務所ビルを新築または建て替えを行う事業者が対象となる。土地・建物等に係る固定資産税および都市計画税の相当額を、年間最大2億円を10年間にわたり交付する。
第二に、宿泊施設の立地を支援する奨励金がある。千里中央地区および大阪国際空港周辺などの区域において、ホテルの新設等を支援する。固定資産税等の4分の3相当額を、年間最大1億円、基本5年間交付する仕組みだ。
第三に、市内全域を対象とした「本社機能立地促進奨励金」を設けた。市外から本社機能を移転、または市内で本社機能を拡張する事業者に対し、固定資産税等の2分の1を年間最大1億円、5年間交付する。
第四に、大学等発ベンチャーや子育て支援サービス事業者等への「オフィス賃料補助金」である。市内全域の事務所物件に入居する際、賃料の2分の1(上限300万円)を1事業者1回限り補助する。
豊中市は、これら一連の制度により、千里中央地区で2032年度までの完成を目指す「住・職・遊」が融合した都市機能の整備を加速させる方針である。既存施設の閉館や解体が相次ぐ中で、新制度が民間による再開発事業の安定的な推進を支える基盤となることが見込まれている。
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