子どもは「自分の能力を使いたい」だけ。

　子どもが困った行動をする裏側には、実は「自分の能力を使いたい」という切なる願いがあります。例えばおもちゃを引っ張り出して片づけないという場合は、「そんなことしちゃダメ!」と、行動のすべてを禁止せず、まずは出してもいい範囲を決めて、「好きに遊んでもいいよ、だけど片づけはしようね」と約束をしましょう。ここで大切なのは「ママと約束したこと」、「自分の行動を許してくれたこと」です。子どもたちはきちんと覚えていますから、次第に親子の信頼関係ができていきます。

　気持ちや行動を許された子はぐんぐん才能を伸ばすようになり、自分をコントロールできるようにもなります。たとえイタズラだとしても、何かに夢中になっているのであれば「こんなに集中して、自分の能力や才能を伸ばそうとしている最中なんだ」と前向きにとらえることで、子どもの見方が180度変わり、子育てが楽しくなります。

　子どもが夢中になっておもちゃで遊んでいる時、真剣な表情で集中していることがあると思いますが、この集中している状態を乳幼児期にたくさん経験させてあげることが重要です。もし、お子さんが集中して遊んでいる時は声をかけずに見守ってあげてください。

【おすすめの一冊】
「マンガでよくわかる　モンテッソーリ教育×ハーバード式　
子どもの才能の伸ばし方」
著/伊藤美佳     イラスト/ 齊藤 恵   
定価/1,430円    出版 : かんき出版
「子どもの能力を引き出そう」と決めると子育てが楽しくなる、と気づかせてくれる一冊。「9つの知能」を伸ばすオリジナルのアクティビティも多数紹介しているので、ぜひ実践してみてください。

【この方に聞きました】
一般社団法人  輝きベビーアカデミー 代表　伊藤 美佳 さん
株式会社D.G.P 代表取締役
0歳からの乳幼児親子教室
「一般社団法人輝きベビーアカデミー」代表理事。
幼稚園教諭1級免許、日本モンテッソーリ協会教員免許、保育士国家資格。小学校英語教員免許 他資格多数。自身の子どもがモンテッソーリ教育の幼稚園で素晴らしい成長を遂げたことに感銘を受けたことをきっかけに同アカデミーを開校。