良質な睡眠とは

大久保さんによると、そもそも質のよい睡眠とは

①「成長ホルモン」がしっかりと分泌され、②脳の老廃物の除去が十分に行われている睡眠だそう。

「成長ホルモン」とは、深い眠りのときに分泌されるホルモンで、身体の代謝を促しダメージを受けた細胞を修復、再生する働きをもつ。

この働きにより、寝ている間に身体がメンテナンスされ、疲労を回復してくれる。

美容に対する効果

睡眠には、美容にうれしい効果が多くある。一つは、成長ホルモンの働きによる美肌効果。

肌のターンオーバーを促進し、潤いや弾力を与え、肌を若々しく保ってくれる。

「シミやシワのもとになる肌ダメージも修復してくれるので、睡眠はエイジングケアにつながります」（大久保さん）

二つ目は、過食を防ぐ効果。

きちんと眠ることで、食欲を抑制するホルモン（レプチン）と食欲を増進するホルモン（グレリン）のバランスが整い、食べ過ぎを防ぐことができるそう。

睡眠の質を高める方法

では、どうすれば睡眠の質を高めることができるだろうか。大久保さんによると、朝と夜の過ごし方が重要になる。

例えば、「７時起床、24時就寝」の場合は次のように過ごすのが良いそう。

７：００　起床後すぐ、太陽光を３０秒浴びる
　　　　　朝食をとる

※朝食は眠りを促すホルモン「メラトニン」の原料となる「トリプトファン」を多く含む食品（大豆製品、乳製品、卵など）をとるのがおすすめ

眠れないときは

朝晩の過ごし方に気をつけても、眠れないときはどうすればよいだろうか。大久保さんのおすすめは、アロマをたきながら、腹式呼吸をする方法。

アロマの香りに包まれながら「鼻から４秒吸う・４秒止める・口から８秒吐く」を繰り返す。

「嗅覚と脳はダイレクトにつながっていて、好きな香りを吸うことで疲れた脳を癒すことができます。また、腹式呼吸は心身をリラックスモードに。

アロマをたくことが難しい場合は、ミストタイプのアロマをパジャマの襟元やまくらにかけるだけでOK。完璧にやろうとせず、できることを毎日続けることが大切です」

「質のよい睡眠は心身ともに美しくあるための一番のベースになります」と大久保さん。

エステティシャンとして、美容に携わるなかで睡眠の大切さを実感したそう。

「お伝えしたことを１つ、２つでも続けることで睡眠の質が改善し、未来が変わってきます。できることから始めてみましょう」