吹田SST野中クリニックは、4月18日にオープンしたばかりの新しいクリニックです。主に狭心症、心臓弁膜症、不整脈などの循環器疾患や、高血圧、糖尿病、高脂血症など生活習慣病をはじめとした内科疾患に対応しています。外科処置や漢方治療も行うなど、何でも診るかかりつけ医として開業しました。
　開業する前は、心臓外科医として数々の手術を執刀し、患者様が元の生活を取り戻す姿に寄り添ってきました。一方で、心臓の手術はリスクを伴うため、患者様やご家族の不安な思いに何度も接してきました。そんな経験を繰り返す中で、「手術が必要なほど悪化する前に、健康を保つ手助けをするべきでは」との思いが芽生えました。そして、地域密着のかかりつけ医になることで、「もっと多くの命を救えるのでは」と考え、開業の意思を固めました。

　私がよく提案するのが、「毎日、体重計にのりましょう」ということです。体重を測り、記録するだけで十分です。数字として見えることで、自分への意識づけになります。家族みんなで体重を測るようにすると、続けやすくなります。
　その他にも「歩く時間を増やしましょう」とおすすめしています。ただ、「毎日5kmウォーキングをしよう」と構えると、精神的な負担になります。自宅から駅まで歩いてみるとか、エスカレーターを使わずに階段を使うとか、その程度で結構です。日々のちょっとした積み重ねで、生活習慣病の改善へとつなげることができます。
　また、当院では漢方治療を受けることもできます。検査をして大きな異常がないか確認した上で、患者さんやご家族と相談して漢方薬の処方を行います。漢方治療は、東洋医学の世界では長い歴史があるだけに、その効き目は伊達ではありません。例えば、「なんだかイライラする」といった更年期障害の症状を訴える中高年の女性に漢方を処方するケースがあります。