
-豊中市-「音楽を続けて」願いをこめて撮った写真から始まった、音楽フェス
11月19日(土)に豊中市のふれあい緑地で開催される「ギタスナフェス2022」。初心者からプロ、子どもから大人までが参加できる全員参加型の音楽イベントだ。プロの演奏や女子高生バンド、参加者全員でギターを弾く「500人ギター」の他、ワークショップやスタンプラリーなども楽しめる。
楽器と演奏する人を写真に残したかった
高校生の頃からベースを始め、現在も仕事の傍らバンド活動を行っている藤田隆彰さん。ギタスナフェスのきっかけとなったのは、初めて音楽を教えてくれた高校の同級生が楽器を手放したことだった。「当時、スタインバーガーというヘッドレスの変わったギターを持っていて、彼と楽器の組み合わせがすごく印象的でした。そんな彼が音楽を辞めたのがすごくショックだった」と隆彰さん。
それから音楽活動をしている人と、相棒である楽器を一緒に写真に納める活動を始める。「どれだけ音楽を愛していても、辞めてしまうとその姿は2度と見られない。それなら音楽を好きな人たちの“今”をしっかりと目に焼きつけたい」と、日々、街に繰り出しては、楽器を持つ人に声をかけ、写真を撮りはじめた。


一部。スナップは2014年からはじめ、1500人以上を撮影してきた。
はじめは音楽活動をしている知り合いを中心に撮影をしていたが、イベント会場や駅などでギターを持っている人にも声を掛け、活動の幅を徐々に広げていった。「これだけたくさんの人が音楽活動を続けている。そんな想いを伝えたくて、ただただ写真を撮っていました」。
写真が100枚に達したころ、活動を知る人から、写った人たちが参加できる音楽イベントを提案され、写真展とライブを開催することになった。「最初は小さな飲食店で50名規模でした。100枚ごとに開催して700枚展を開催した頃には、音楽活動をする知り合いがすごく増えていて。野外フェスが好きだったということもあり、自分たちで開催してみようと思いました」。
野外フェス開催は苦労の連続
2017年、右も左もわからないまま野外フェス開催を決意し、服部緑地の野外音楽堂を会場として予約。野外フェス開催の経験者に連絡をしてノウハウを教えてもらい、なんとか開催できたものの、コスト面では助成金を利用するも、100万円ほどは自費だった。手伝いをしてくれるスタッフには指示が行き届かず、「撤収の時間がなくなって片付けが翌日になったり、使用する掲示物が違ったり。現場が大混乱」と美香さん。
毎年、開催するごとに反省点を生かし、コスト面ではふるさと納税型クラウドファウンディングを利用するなど、改善を重ねている。紆余曲折を経ながら、昨年は約1,800人がイベントに参加するまでに成長した。


楽器好きの大人が贈る、子ども向けイベント
ギタスナフェスは、子ども向けの企画もたくさんある。キッズギターフォトは、「普段は『触ったらあかんよ』と言われがちな楽器に積極的に触れて欲しい」という美香さんの思いから、イシバシ楽器の協力で実現した。実際にギターに触れながら、ギタリストのような写真を撮ってもらえるという。
「ミライギター」プロジェクトは、子どもたちから「未来のギター」のアイディアを募り、投票で選ばれた作品を、ギター製作会社のZEEK Guitarsが実際に再現するというもの。当日の贈呈式では、生演奏をバックにプレゼンテーターのキッズダンサーたちが踊り、会場を盛り上げる。
全員が音楽を続けるための1日
昨年までは、プロのミュージシャンと、楽器初心者から経験者まで集まった「練習部」のステージは別々だったが、今年は音楽をより身近に感じてもらえるように、同じステージにした。また、出店している人たちにも、音が届くように、どこからでも音楽を楽しめるレイアウトとなっている。「ギタスナフェスは全員が音楽を続けるための1日。大人も子どもも関係なく、みんなが集まって楽器を弾いて、また来年開催するまで辞めずに音楽を続けて欲しい。そんな願いを込めています」と隆彰さん。
