命がどの時点からはじまるのか、「精子が卵子に出会った瞬間」や「胎児(お腹の中にいる時)」など、色々な考え方があると思います。人生の本当のスタートは、母の産道から取り上げられ産声をあげた時とも考えられます。
母体の中で大切にまもられ成長した胎児は、産まれてすぐに自分の力で息をするからです。産声の次には母親の乳房を吸い、初乳を自らの力で飲みます。これらのことは誰に教えられたことでもありません。
この「原始反射」は、胎内で胎児が既に学習しているかのようです。とんがった物を吸う「吸啜反射」は胎児が指を吸う映像から確認されています。歯が無くても生きるためには吸い続けなければなりません。
前号の記事でご紹介した「脳地図」には顔と口の神経が脳の広範囲を占めていることが示されていました。これは、生命活動を維持するためには当然のことです。