
続けることは力となる 連続三千日越えの「毘沙門不動護摩」
プロ野球選手やその他アスリートなどが、シーズンオフに「護摩行」をしている姿を見たことはありませんか。燃え盛る炎を目の前にし、己を高める修行と、仏様の力を借りて祈願するという意味合いがあると言われている。今回は約10年、毎日欠かさず護摩行を続ける、神峯山寺の「毘沙門不動護摩」を取材しました。
高槻市の北部に位置する神峯山寺。山の頂上に位置するだけあって、豊かな自然に囲まれていて夏でもどこかひんやり。
そんな神峯山寺には11のお堂や寺院がある。山内寺院の一つである「化城院(けじょういん)」は護摩堂として、僧侶の修行の1つ「連続護摩修行」が行われている。神峯山寺の僧侶が毎日絶やさず護摩行を行い、2011年2月にスタートして以来、2020年10月現在、連続3500日を超える。


神峯山寺は仏教における四天王のうちの1人である「毘沙門天」を単体で祀る、日本でも有数の寺院。その姿はさながら武将のようで、世のため人のために尽くす人や、あらゆる戦いに向かう人を守る正義の味方とされている。そんな毘沙門天へ、護摩の炎から不動明王を通じて祈願を届けるのが、神峯山寺の「毘沙門不動護摩」。僧侶が焚く護摩修行の中には、人々を救済する行も含まれているという。
お堂に入って護摩祈願を希望する場合は当日、護摩開始時間の15分前まで神峯山寺総合案内所で祈願札の申し込みが必要。取材をした時は「良縁招来」「諸願成就」で少し欲張ったお願いしてみた。
漢字は難しいがお子さんでも頑張って書くとのこと。自分で書くことに意味があるみたいだ。祈願の例としては、厄除祈願・心願成就・無病息災・開運福徳・良縁成就・合格祈願・家内安全・病気平癒・子宝子授・商売繁盛・交通安全などがから2つまで選べる。毘沙門天が正義の味方と呼ばれる意味がよくわかる。


この日の導師は、犬が大好きで元自衛官の経歴を持つ、高林文道(たかばやし ぶんどう)さん。優しい面持ちながら不動明王と一体になって、それぞれの祈願が込められた護摩木を炎の中へ。一つひとつ丁寧且つ真摯に祈願内容を読み上げ護摩を行う姿と、目の前でメラメラと燃え盛る炎はまさに圧巻。普段は騒がしい小さな子どもも、護摩行が始まるとジッと集中して、最後まで大人しく護摩行に向き合うというのも納得の空間が広がる。まさに祈りと修行の場である神峯山寺の「毘沙門不動護摩」で、誠心誠意たくさんの人に施す心を養ってみては。
神峯山寺 化城院 かぶさんじ けじょういん
【時間】
■祈願開始時間
・水曜 10時
・土・日 11時
・月・火・木・金曜は翌週分を 毎週末公式HPにて
※お正月・節分では「特別秘密祈願法要」を実施。祈願時間が変更になります。
■所要時間
:約40 分 ※途中入退場はできません
【祈願料】
■祈願札
10,000円、5,000円、3,000円
※お札の大きさ、祈願作法が異なります。
【祈願申し込み方法】
■参列される方
事前予約不要。当日、護摩開始時間30~15分前までに、総合案内所にてお申し込みください。
■遠方で参列できない方
申し込みフォームから受付 https://kabusan.or.jp/inq/inq-kigan