情報紙シティライフ9月号より俳句のコーナーがはじまります
2019.08.28
世界最短17音語の定型詩「俳句」は、日本が誇る伝統芸能のひとつです。最近では小中学校でも俳句コンテストがあったり、テレビ番組で俳句を添削するコーナーが人気だったりと、俳句の魅力が幅広い世代に広がりつつあるように思われます。 本紙でも、自然や季節感を楽しむ日本の俳句文化を大切にしたいと考え、俳句結社「秋草」を主宰する山口昭男さんを選者に迎え、俳句のコーナーを連載することにいたました。
第一回は、山口昭男さんから本紙読者に向け「俳句の書きかた、はじめかた」をこの紙面上で教えていただきます。この記事を参考に初めての方も俳句にチャレンジしていただければ幸いです。 あわせて読者の皆さんから俳句を募ります。応募された俳句から山口昭男さんが佳作を数点選び、その俳句を本紙とCityLife NEWSのホームページで紹介させていただきます。ぜひご応募をお待ちしております。詳細は下記の募集情報をご確認ください。
俳句を届けてくださる皆さんへ
はじめまして、この俳句のコーナーを担当する山口昭男と言います。これからよろしくお願いします。 このコーナーに参加いただく方は、今から俳句を始めてみようと思う人、もうすでに俳句を作っている人などキャリアはそれぞれだと思います。それでも俳句に関わりたいという思いは共通しています。その思いを大切にしながら投句するみなさんと選者となる私とで気持ちの良い空間が出来上がればと願っています。 さて、俳句のことを話します。
私の俳句の先生の波多野爽波の有名な俳句です。この句、チューリップの花びらが外れかけているということだけです。俳句というのは、このように見たものを素直に詠うことが一番大事なのです。言葉を知らないからとか感性が無いからということではなく、自然界にある姿をそのまま言葉にすれば、俳句が出来上がるということです。
この句も爽波先生のものです。小学校の教科書に載っていたので、知っている子どもがいるかもしれません。この句を読んだ時、前のチューリップの句と同じように、なんだこんな簡単なことと思われたことでしょう。そうです。俳句は、こんな簡単なことで十分なのです。来る人を見ていて、みんな寒いので吐く息が白い。これが俳句となってゆくのです。 自然や人間をじっくり観察し、そこで何かを見つける。これが俳句の第一歩となります。難しい知識など必要ないのです。 それでは、初めての方に向けてのアドバイスを少しします。
一. 五七五音です
いまさらと思うかもしれませんが、これが肝心なのです。私たちは長い文章に慣れているため、どうしても説明的になってしまいます。その説明を削って削って、五音と七音と五音にしてゆきます。
二. 季語が入ります
ひとつの俳句に季語が一つ入ります。これから作られる方は、初秋の季語となります。
三. 歳時記が必要です歳時記が必要です
準備物は、鉛筆とノートですが、あと歳時記という本が必要です。書店の俳句コーナーに行けばたくさんの歳時記が置いてあります。高価なものはいりません。四季がすべて一冊に入っているものの方が、使いやすいと思います。
それでは、出来上がった俳句を届けてください。お待ちしています。山口 昭男
選者 山口 昭男(やまぐち あきお)
1955年 神戸市生まれ。1980年「青」に入会。波多野爽波に師事。2000年「ゆう」入会。田中裕明に師事。編集担当。2010年俳誌「秋草」を創刊し主宰する。毎月発行。句集に『書信』『讀本』『木簡』がある。2018年句集『木簡』で読売文学賞受賞。日本文藝家協会会員。
【 俳句の応募方法 】
氏名・住所・年齢・明記のうえ、ハガキ、封書、FAX、下記の応募フォームのいずれかからご応募ください。
[ 宛先 ]
〒566-0001 大阪府摂津市千里丘1-13-23
株式会社シティライフNEW 俳句係まで
FAX 06-6368-3505
https://pro.form-mailer.jp/fms/f413b102177160
[ 応募フォーム ]
※締め切りは毎月25日必着
※いずれも一人5句まで
※掲載は次々号となります
※佳作は掲載をもって発表とさせていただきます。
※お名前と作品を掲載します。
記事内の情報は取材当時のものです。記事の公開後に予告なく変更されることがあります。