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子どもは言葉を身につける天才。幼児期には 英語の「インプット(入力)」を意識しよう。

2021.10.08

英語も日本語と同じ言語。言語学や脳科学に裏付けられた勉強法で、10万人以上のお子さんに実践し、結果を出してきた児童英語研究所所長の船津 洋さんに、家庭でのおすすめの学習法を聞きました。

 

幼少期には「耳」からのインプット。
小学生では聞いて見て声に出して読もう。

 

赤ちゃんが母国語を習得していく過程を思い浮かべていただくとわかると思うのですが、まずは親や周囲の人が話していることを理解できるようになり、そのあと「パパ、ママ」などの簡単な言葉から発して、2歳頃までには話せるようになっていきます。これと同じように、英語を習得したいと思えば、まずは大量のインプット(入力)を行う必要があります。

英語のインプットには二つの方法があります。「耳からのインプット(聞く)」と「目からのインプット(読む)」です。特に幼児期は耳からのインプットに大変適しています。生後8ヵ月までの赤ちゃんはLとRの発音の違いを聞き分けることができると言われていますし、6歳を超えると英語の音を雑音として処理してしまうようになるので、それまでの時期に、良質な英語をたくさん聞くようにすることをおすすめしています。

もうひとつ大切なことは「聞くスピード」です。語彙は簡単なものでも、話すスピードはゆっくりではなく、普通に話すリアルスピードであることが重要です。これらを意識して、できれば1日90分、英語の音を聞くようにしましょう。それほど濃い内容でなくて構わないので、くり返しが多くて、難しい言葉が出てこないものが好ましいです。赤ちゃんの場合は、起きている時に聞かせるようにしましょう。

小学生はちょうど「聞く」と「読む」の狭間にいます。幼児期は聞き取りのスキルが高く、中学生になると読めるようになるからです。しかし小学生には脳の柔軟性があるため、本気で英語学習を始めようと思えば、遅いことはありません。おすすめの学習方法は、「音で流れているものを耳で聞き、目で追いながら、自分で声に出してみる」というやり方です。英語教室でのアウトプットと並行して、家庭ではインプットに力を注いでみてください。

 

インプット(入力)をする上の留意点

 

「聞く」なら1000時間〜、できれば2000時間を目標に

 

赤ちゃんや幼児には毎日、英語の動画やCDをかけ流しておくだけで大きな効果が。英語を日本語に訳さずに、英語のまま理解する脳が育ちます。

 

「読む」量の目安は、100万語をめざして

 

本文でも紹介した、音で流れているものを聞きながら、目で読み、それを声に出すという学習方法は、自分の声をもう一度聞くことになるのでとても効果的です。

 

【Books】
10万組の親子が学んだ
子どもの英語「超効率」勉強法

 

著/船津 洋 定価/1,650円
出版 : かんき出版
Amazon、楽天ブックスなどで購入可親が手間をかけなくてOK! 最小の努力で英会話ができて成績も上がり、自律学習の習慣もつく、体系的なメソッドをお伝えする一冊。

 

【この方に聞きました】

船津 洋さん

株式会社児童英語研究所
代表取締役所長

上智大学外国語学部英語学科卒業(言語学専攻)。高校時代に米国に留学し、4か月で英語をマスター。カンザス州の大学などでも学ぶ。帰国後、右脳教育の第一人者・七田眞氏に師事。著書の「たった『80単語』!読むだけで『英語脳』になる本」は10万部のベストセラーに。

【取材協力】
株式会社 児童英語研究所

英語の日常会話をBGMとしてかけ流しできる教材や、1日3分のオンラインレッスンなどを開発。英語を英語のまま理解する英語脳を育てる工夫がいっぱい。興味のある方は右記webサイトを参照。https://www.palkids.co.jp/

記事内の情報は取材当時のものです。記事の公開後に予告なく変更されることがあります。