地域情報紙「City Life」が発信する地域密着のニュースサイト

高槻市 spanish bar&cafe NEUTRALがパエリアの日本一を決める大会で優勝

2021.11.28

パエリアの日本一を決める大会「Paella Mania Cup2020-2021」が9/20(月)に東京で行われた。

同大会は、スペイン・バレンシアで開催されるパエリアの世界大会「国際パエリアコンクール」への足がかりとなる大会で、パエリア職人にとって登竜門でもある。

 

全国から腕利きの職人が集まるなか、高槻市からはspanish bar&cafe NEUTRAL(城北町)店主の松下篤史さんと、パエリア職人の檜尾信吾さんが出場。

「世界で一番のパエリアを作りたい」という想いから「国際パエリアコンクール」への出場をめざしていたが、コロナ禍で中止となり目標を失ってしまう。しかし、「日本のパエリア職人たちの中で自分たちが今どのポジションにいるのかを確認したい」と気持ちを切り替え、同大会に参加し、見事に優勝を果たした。

 

檜尾さんはNPO法人全日本パエリア連盟が認証した、日本全国でも20人しか存在しない上級パエジェロの一人。同店で提供するパエリアは、米を投入する際のスープの温度やタイミング、仕上げに鍋底にソカラ(おこげ)を作り上げるところにまで気を配り、本場スペインのバルで食べていると思ってもらえるようなお店づくりを心がけているという。

 

同コンクールで作るパエリアは1100年の歴史を持つパエリアの元祖「パエリャ・バレンシアーナ」。鶏肉、ウサギの肉、インゲン豆と決められた材料を与えられ、70センチの大鍋に薪で火をくべながら制限時間内で誰が一番美味しいパエリアを作るかを競う大会だ。しかも使用する調味料は基本的に塩のみである。

使用する食材の分量、火の入れ方、スープを作る時間などのレシピ研究はさることながら、薪で作るパエリアは当然気温や気象条件が大きく影響するため、二人はその経験値を上げるために知り合いの畑などを借り、雨の中でも強風の中でも毎週パエリアを作り続けて試行錯誤を繰り返した。

 

松下さんと檜尾さんは「正解の無いものに対する追求心の積み重ねと、どこにも負けない練習量で優勝できたのだと思います。今回の優勝で満足せず、日本代表、そして世界大会である次回のコンクールに向けてパエリア作りを続けていきたい」と話す。

記事内の情報は取材当時のものです。記事の公開後に予告なく変更されることがあります。