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芦屋に5月オープン、絵本メインの古書店「風文庫」は「みつばち古書部」を併設

2019.06.10

阪急芦屋川駅から徒歩約1分、住宅街のレトロなマンションの一室に「風文庫」が5月にオープンした。

3階まで階段を上がり、扉を開けると、本好きの住人のお宅を訪問するような雰囲気だ。

絵本中心の古書店とあって、棚には小さな子ども向けから大人も楽しめるものまで、ずらりと色とりどりの絵本が並ぶ。

おばあちゃんの家をイメージした店内

店名は、海からの風と山からの風 、二つの風が通り抜ける芦屋という立地をイメージしている。

店主の長谷川さんは、図書館で働いた経験があり、本に関わる活動を続けていたが、「古本屋になる気はまったくなかった」のだそう。

ところが物件の情報を知る機会があり、もともと「本のある場に自分を置きたい」「人が集まる場を作りたい」という想いがあったことから、開店へと話が進んだ。

信頼できる建築士との出会いもあり、アドバイスを受けながら床板を張り、本棚を製作するなど、ほとんどDIYで内装を仕上げた。

店主、長谷川さんの想いが古書店開店へと繋がった

絵本の他に大きな特徴は、「芦屋みつばち古書部」が併設されているという点。

「みつばち古書部」は、大阪市阿倍野区文の里商店街 にある、一箱の古本店主が集まる古書店。

「部員」と呼ばれる参加者が自分の一箱分のスペースに本を並べ、交代で店番を行うというユニークな取り組みが話題となっている。

今回、「風文庫」に併設オープンとなり、「阿倍野は遠くてなかなか行けなかった」という阪神、北摂の本好きから喜びの声があがった。

芦屋でも、募集を聞き早速集まった参加者の個性がつまった本が並ぶ。

それぞれの本箱からは本が好きという気持ちがあふれ、単に本を売るだけではなく「この本を読んでみてほしい」というメッセージを感じる。

蜜を集めて持ち寄るみつばちの箱というイメージ

 

店内には和室もあり、ワークショップなどイベント開催の場を提供、主催者を募集している。

アート作品の展示や雑貨販売なども行われる。

レトロな和の雰囲気

アートの展示にぴったりの空間

雑貨販売の企画も行っている

谷崎潤一郎の「細雪」に縁がある芦屋川は、文学の香りが漂う読書が似合う場所。

その地に誕生した古書店は、本を通じて様々な文化を発信する存在になっていきそうだ。

風文庫 かぜぶんこ

住所
芦屋市西山町11-6-303
電話番号
なし
HP
営業時間
11:00~19:00
定休日
火曜、木曜
アクセス
JR芦屋駅から北西へ徒歩約12分 阪神芦屋駅から北へ徒歩約15分

記事内の情報は取材当時のものです。記事の公開後に予告なく変更されることがあります。