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よしもと芸人が書く好き勝手コラム「濱田祐太郎のスタンドアップコメディーライフ」

2022.05.03

4月から始まった、よしもと芸人さんが月替りで綴るコラム企画。テーマは、日常で感じたことや趣味など様々。今回はR-1ぐらんぷり2018王者の濱田祐太郎さんが登場!

 

【濱田祐太郎 プロフィール】

1989年9月8日生まれ、兵庫県出身。2013年にデビューし、ピン芸人日本一を決めるR-1ぐらんぷり2018で優勝を果たした。先天性緑内障のため生まれつき左目が見えず、右目の視力も今は明るさを感じる程度。視覚障がい者の日常をユーモアを交えて語るネタが持ち味。

 

【濱田祐太郎のスタンドアップコメディーライフ】

みなさん初めまして、お笑い芸人の濱田祐太郎です。今回、このコラムを担当させていただくことになりました。僕のことをこのコラムで初めて知る人もいると思うので、少し自己紹介しますね。僕は生まれつき目が悪く、今は殆ど見えていないと言う視覚障害者の芸人です。目が見えないので、僕にとってキャラ弁はただ中身の散らかった弁当ですね。

 

目が見えないと言っても、なかなか想像しにくいかもしれません。例えばこれを読んでいるみなさんは大切な人の顔を思い浮かべてくださいと言われれば思い浮かべることができるでしょう?でも僕は生まれつき目が悪いので人の顔をはっきり見たことがなく大切な人の顔を思い浮かべることはできません。因みに、このCity Lifeの読者は主婦の方が多いと聴きました。みなさんはちゃんと旦那さんの顔が思い浮かびましたか?(笑)

 

さて、今回は新しいことを始めるとなかなかうまくいかないなぁという話をしたいと思います。去年から僕はインスタグラムをやっています。iPadで写真を撮ってコメントをつけて投稿しています。iPadは画面の文字を音声で読み上げてくれるので、フォロワーからコメントが書き込まれていたら分かります。ただ、写真がどんな風に撮れているかは見えないので、うまく写真が撮れているかどうかはそのとき次第です。

 

初投稿の時はドキドキでした。「ちゃんと写真は撮れているかな?これで本当に投稿出来ているのかな?」と少し緊張しながら投稿しました。「自分の顔を自撮りしました」とコメントをつけて写真を投稿したのですけど、内側を写すカメラと外側を写すカメラが切り替わってなかったんでしょうね、フォロワーから「床が写っていますよ」と突っ込まれてしまいました。こういう突っ込みがあるのも、とても楽しく有り難いなぁと思います。

 

他にもファンの方からお菓子の差し入れを貰った時に家でそのお菓子の写真を撮って「お菓子を貰いました」と投稿したら、またカメラが逆になっていたみたいで、フォロワーから「写っているのは濱田さんの胸毛じゃないですか?」と突っ込まれました。逆に偶然とてもいい写真が撮れていたときはフォロワーに「バッチリ撮れていますよ。濱田さん本当は見えているでしょ。」といじられたりします。自分は堅苦しいのが嫌いなので、こういうコメントも大好きで嬉しいです。

 

最近は少しずつ慣れてきて、カメラと被写体の距離感が何となく分かるようになってきたと思います。それでも、まだまだズレている写真も多いのですが、よかったら1度僕のインスタをのぞいてみてくださいね。

さぁ、今回は新しいことを始めるとなかなかうまくいかない、でも続けていけば楽しいこともある、そんな話でした。次回の僕のコラムもどうぞよろしくお願いします。ただ半年ぐらい先になるそうですけどね(笑)

濱田祐太郎さんのInstagramは「yutarouhamada00」で更新中。

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記事内の情報は取材当時のものです。記事の公開後に予告なく変更されることがあります。