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俳句コーナーVOL.36 入選作品を紹介!

2022.08.30

7月25日締切りでご投句いただいた中から、

山口昭男先生に入選作品を選んでいただきました。

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【 優秀賞 】

くちなしの遣らずの雨になほ白く

箕面市 清水 寿惠子

「遣らずの雨」とは、帰ろうとしている人をひきとめるかのように降ってくる雨のこと。この雨に白いくちなしの花。雨と花で帰したくない人との関係がそこはかとなく想像できます。「なほ」も力強く響きます。

 

【 入 選 】

点滴の紐にからまれ夕薄暑

吹田市 高嶋  文範

点滴を体につないで歩いているのでしょうか。紐の絡まりも薄暑もつらい。

太陽に顔あるごとき炎暑かな

茨木市 暖井 むゆき

どのような顔でしょうか。暑さを存分に降り注がせている笑顔でしょうか。

犬小屋を素通りしたる浴衣の子

箕面市 高橋  真美

いつもは犬小屋を覗いている子。今日は夏祭りへと心が湧き立っています。

蛍火や揺れてわずかな息づかい

吹田市 森戸  秀次

蛍火を真近に見ている心の高まりと息づかいだけの静かな世界です。

ハンカチを小さく握り焼香す

西宮市 宮部 志津枝

季語はハンカチ。「小さく握り」に焼香をする作者の哀悼の心が伝わってきます。

 

【 佳 作 】

孫とする初恋話チェホフ忌

高槻市 宮本  正章

溽暑の台所まったりと横たうバナナ

茨木市 藤井  晶子

あぢさゐの手水へ朝のあたらしき

和泉市 押見げばげば

爪切りがいつもの場所にない暑さ

箕面市 髙橋  真美

つんつんと葉先選びぬ糸蜻蛉

高槻市 青木  幹子

 ◆ つぶやき評 ◆ 

ついつい口ざわりのよい言葉に憧れて使ってしまいます。多くの場合作り上げてしまった俳句となります。俳句は瞬時の詩です。ものやことに出合った瞬間を躊躇わず五七五の言葉のかたまりとして記すことが大切だと思います。

 

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〈 選 者 〉 山口 昭男(やまぐち あきお)

1955年 神戸市生まれ。1980年「青」に入会。波多野爽波に師事。

2000年「ゆう」入会。田中裕明に師事。編集担当。

2010年俳誌「秋草」を創刊し主宰する。毎月発行。句集に『書信』『讀本』『木簡』がある。

2018年句集『木簡』で読売文学賞受賞。日本文藝家協会会員。

 

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【 俳句の応募方法 】

氏名・住所・年齢・明記のうえ、ハガキ、封書、FAX、下記の応募フォームのいずれかからご応募ください。

【 宛 先 】

〒566-0001 大阪府摂津市千里丘1-13-23

株式会社シティライフNEW 俳句係まで

FAX 06-6368-3505

https://pro.form-mailer.jp/fms/f413b102177160

【 応募フォーム 】

※締め切りは毎月25日必着

※いずれも一人5句まで

※掲載は次々号となります

※佳作は掲載をもって発表とさせていただきます。

※お名前と作品を掲載します。

 

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山口昭男先生の最新巻の紹介

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