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千里ニュータウン9月15日が記念日に

2022.10.06
加瀬清志代表理事から住民代表として地元の子どもが登録証を受け取った。

 

日本で最初の大規模ニュータウン「千里ニュータウン」への入居が始まった9月15日が「ニュータウンの日」として登録され、千里市民センターで9月10日、登録証の授与式が開かれた。式ではまち開き当初の入居者らも参加し、思い出を語り合った。

吹田市と豊中市にまたがる千里ニュータウンは、高度経済成長期に急増した住宅需要に応え、理想都市へのモデル像を示そうと大阪府によって計画され、国内初の大規模なニュータウンとして、60年前の1962年9月15日、はじめての住民を吹田市佐竹台に迎えた。人口は2000年代に9万人を切ったが、再開発により2021年には約10万3000人にまで増加した。

記念日の登録は、千里ニュータウンのまちづくりに取り組む「一般財団法人 千里パブリックデザイン」が申請し、「一般社団法人 日本記念日協会」の審査を経て決定に至った。授与式では同協会の加瀬清志代表理事から、住民を代表して小学5年生と1年生のきょうだいが登録証を受け取った。最初に入居した住民からは「初めの頃は道路が舗装されておらず、靴が泥だらけになるので長靴を履いていた。次第に道路も整備され、緑豊かなきれいなまちになった」と当時の様子を語った。また、全国のニュータウンの関係者もリモートで出席し、登録の喜びと祝いの気持ちを伝えた。

千里パブリックデザインの奥居武理事長は「記念日をきっかけに、全国のニュータウンが交流し、より魅力的なまちづくりに向けて考える機会になってほしい」とし、「60年を経て世代交代も進む中、このまちの経験を“つぎの時代、世代”に生かしたい。千里だけでなく、広く“ニュータウン”として発信力を高めていきたい」と、「ニュータウンの日」の制定に取り組んだ思いを語った。

挨拶をする奥居武理事長。

 

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