よしもと芸人が書く好き勝手コラム「ネイビーズアフロみながわのひけらかしコラム vol.3」
2023.02.25
よしもと芸人さんが月替りで綴るコラム企画。テーマは、日常で感じたことや趣味など様々。記念すべき第1回はネイビーズアフロのみながわさんが登場!
【ネイビーズアフロ みながわ プロフィール】
1992年9月22日生まれ、京都府出身。相方のはじりと共に2011年にネイビーズアフロを結成。2020年に第50回NHK上方漫才コンテストで優勝を果たした。神戸大学卒業の経歴を生かし、得意げに雑学を披露する芸風が持ち味。特技は、人を気持ちよくさせる“ヨイショ芸”と、人に嫌われる“嫌われ芸”。
【ネイビーズアフロみながわのひけらかしコラム】
「サンドイッチの話とシルエットをシルエットでサンドイッチした文章の話でエベレストの話をサンドイッチ」
こんにちは。吉本興業所属、ネイビーズアフロみながわと申します。
突然ですが、「サンドイッチを思い出しながら、サンドイッチを食べる」「エベレストの上にエベレスト」「シルエットのシルエットのシルエットを描く」違和感がありますか? 実はこれ、全て意味が通った文章です。
まずはサンドイッチ。これは有名な話ですが、サンドイッチを考案したのは、第 4 代サンドイッチ伯爵。彼が、カードゲームをしながら片手で食べられるものを、と考えたものだから「サンドイッチ」と名付けられたのだと言われています。つまり、「サンドイッチを思い出しながら、サンドイッチを食べる」という文章は決して、「嗚呼、以前食べたサンドイッチは非常に美味しかった。それに比べるとこちらは味が劣るなぁ」と考えながらサンドイッチを食べる、という意味ではないのです。「サンドイッチの名前の由来になった人物を思い出しながらサンドイッチを食べる」という意味なのです。
次に、「エベレストの上にエベレスト」ですが、「嗚呼、山の上に山なんて配置しちゃって。これじゃあ合計の高さが 17,696m(諸説あり)になっちゃうよ!」と思いましたよね?エベレストという名前は、山の測量に貢献した、ジョージ・エベレストという人物にちなんで名付けられました。つまり先ほどの文章は単に、「エベレストの上のエベレストさん」という意味になるんですね。
そして、「シルエットのシルエットのシルエットを描く」ですが、こちらも、「嗚呼、輪郭の中を塗りつぶしただけの単色の絵の輪郭の中を塗りつぶしただけの単色の絵の輪郭の中を塗りつぶしただけの単色の絵を描く目的はなに?」と思われたに違いありません。
昔、フランスの財務大臣が、財政難の中でインクを 1 色しか使わず、節約になる手法ということで、影絵を編み出しました。彼の名がエティエンヌ・ド・シルエットであったことにちなんで、それはシルエットと名付けられました。つまり、「シルエットのシルエットのシルエットを描く」とは、「シルエットの語源になったことでお馴染みのシルエットさんのシルエットを描く」という意味になるんですね。
以上、サンドイッチの話と、シルエットをシルエットでサンドイッチした文章の話で、エベレストの話をサンドイッチしました。
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