-立命館大学- 大阪いばらきキャンパスでAIで不審者を検知する「DX警備」がスタート
2023.07.01
警備ロボットも巡回している
茨木市にある立命館大学大阪いばらきキャンパスでは、警備にAI(人工知能)を取り入れる、警備のDX(デジタルトランスフォーメーション)を導入した。これにより不審者の見逃しを防止することで、より安心して過ごせるキャンパスをめざしていく。
安心安全なキャンパスをめざすために
昨今、社会における安心・安全に対する意識は高まっており、不特定多数の人々が出入りする大学のキャンパスにも、多数の監視カメラが設置されている。一方で、警備員の人数には限りがあるため、多数のカメラ映像から事件・事故を瞬時に察知することや見逃しを防止することが課題となっている。
立命館大学大阪いばらきキャンパスでも4月から警備にAI(人工知能)を取り入れた、警備のDX(デジタルトランスフォーメーション)をスタート。防犯カメラの映像をAIが解析し、異常時に警告を発するシステムになっている。同キャンパスでは1人の警備員が防犯カメラから映し出された映像を監視しているが、すべての映像を漏れなく監視することは不可能なため、どうしても異常感知にはタイムラグが発生してしまう。そこで既存の防犯カメラにAI機能を搭載することで、異常行動を検知し、即時に警備員に通知し、迅速に対応することが可能となった。
キャンパス内に約200台ある防犯カメラのうち、約50台が対応しており、挙動不審な人物が映ると自動で検知し、中央監視室のモニターで警備員に伝達する仕組みになっている。
試験導入期間中には、実際に立ち入り禁止区域に入り込んだ若者を早期発見することができたほか、警備員がカメラ映像の確認に専念する必要がなくなり、業務の効率化が進んだという。
同キャンパス内では、建物内の巡回警備にもロボットを導入し、こちらからも不審者や要救助者を即時検知している。
また立命館大学びわこ・くさつキャンパス(滋賀県草津市)では、ドローンで警備する実証実験を行っている。立命館大学広報課の名和さんは「最新の警備モデルをいずれは付属の小中高校に導入したい。それがさらに全国の学校にも広がっていけば」と期待を込める。
ドローンでの実証実験の様子
■システム導入イメージ図 提供:立命館大学
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