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【健康寿命をのばそう】健康診断後のフォローアップで 大病の予防を目指す「特定保健指導」

2020.01.31

政府が10年前から始めている健康寿命延伸のための取り組みが「特定保健指導」だ。生活習慣病から起こる病気のリスクが上がる40歳~74歳を対象に、健康診断で腹囲、BMIそして血圧、脂質、血糖値の検査値が基準値を超えていると、その超えた項目数に応じて生活習慣改善のための支援が行われる。国が定める「特定保健指導」の期間はおおむね3ヵ月以上だが、大阪医科大学健康科学クリニックでは、4ヵ月を目安に3週間ごとに電話やメール等で支援を行う。ジムでの激しい運動や、厳しい食事制限をすすめるようなものではなく間食や飲酒、喫煙などの「生活習慣」を見直すために長く続けていける指導である。健康診断の結果を放置していると高血圧、高血糖や脂質異常などから引き起こされる心筋梗塞、脳梗塞などの大病のリスクが増加する。同クリニックの管理栄養士の遠山さんは「食生活や運動習慣を改善していけば大病のリスクは下がります」と話す。

 日本の平均寿命は平成28年時点では、男性80.98歳、女性87.14歳だが、健康寿命は男性72.14歳、女性74.79歳でその差は大きい(平成30年厚生労働省「第11回健康日本21(第2次)推進専門委員会」資料より引用)。そこで政府は2040年までに「健康寿命」を3年以上延伸させる目標を取りまとめた。「特定保健指導」はこの目標を達成するために”生活習慣病有病者や予備軍を25%減少させることが政策目標として掲げられ、中長期的な医療費の伸びの適正化を図る”(標準的な健診・保健指導プログラム【平成30年度版】より引用)の考え方を踏まえて、受診者は無料もしくは少ない負担で受けられる制度となっている。 

「病気になる前に健康についてお話しましょう」と遠山さんは話す。

大阪医科大学 健康科学クリニック

住所
高槻市芥川町1-1-1 JR高槻駅 NKビル
電話番号
072-684-6277

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