地域情報紙「City Life」が発信する地域密着のニュースサイト

【SDGs】秋のロハスフェスタで提供スタート SDGsに貢献する「米ストロー」

2023.09.09
米が70%、コーンスターチが30%、綺麗な色は天然着色料と食用着色料。その他の添加物は使われていない。

 

万博記念公園で2006年から開催しているロハスフェスタでは、環境保全を中心としたSDGsのさまざまな取り組みを行っている。ゴミの出ないイベントにするため、来場者にはマイ食器やマイボトル、マイカトラリーなど持参の呼びかけも実施。その中でもストローは海洋生物へ悪影響を及ぼすと言われているプラスチックのものを禁止し、代替品として「米」を使ったストローを採用することになった。その米ストローを開発・製造する(株)UPay(ユーペイ)社長の上官(じょうかん)ゆいさんにその特徴を聞いた。

「ロハスフェスタと一緒に生活者の側からSDGsを推進していきたいですね」と上官社長

「プラスチックストローの代替品として思い浮かぶのが大手カフェやハンバーガーショップも採用している紙ストローです。環境的に大きな利点はあるものの『すぐふやける』『口触りが良くない』『子どもが誤って飲み込む』『温かく感じさせる温度吸着』など使いにくさも指摘されています」。その点、米ストローには大きな優位点がある。上官さんが米ストローを開発するキッカケになったのは、欧州出張の際に使用した小麦素材のストロー。小麦ストローはパスタのような素材感で、紙のようにすぐふやけず、口触りも良いのだという。また、素材が小麦なので飲み込んでも支障はなく、飲み物が温かく感じることもない。

上官さんは、この小麦を同じ炭水化物の「米」に替えてストローを作ろうと思い立ったのだそう。「小麦ストローの優位性はほぼそのままで、小麦アレルギーの人も使える安心感もあります。もちろん使用後は植物の肥料として循環利用が可能。また、国内でロスとなってしまっている屑米や備蓄米を有効活用することもでき、SDGsのいろんな項目で貢献できる製品なんです」。

そんな米ストローの優位点が認められ、今年7月に行われた世界水泳FUKUOKA2023において選手用のストローとしても正式採用された。ロハスフェスタでもこの秋から米ストローの提供が本格スタートする。

記事内の情報は取材当時のものです。記事の公開後に予告なく変更されることがあります。