俳句コーナーVOL.49 入選作品を紹介!
2023.10.02
8月25日締切りでご投句いただいた中から、
山口昭男先生に入選作品を選んでいただきました。
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【 優秀賞 】
台風過猫のしっぽのような風
尼崎市 宮武 由佳子
風の表現は数多あるでしょう。「猫のしっぽ」は秀逸です。その風もただの風ではありません。台風が過ぎ去った後の残り風です。少し甘えるような風だということも納得です。
【 入 選 】
駆け引きの出来ぬ男の生ビール
高槻市 土井 あくび
男の姿がくっきり見えます。実直そうな生ビールの泡が盛り上がっています。
椎茸を炙ればきゆると鳴きぬべし
小諸市 藤 雪陽
椎茸を炙ったことがあれば、誰も経験していること。垂らす醤油も見えます。
ぶら下がる街の匂いや秋夕焼
豊中市 山上 秋葵
どのような匂いなのか気になります。この匂いの中の秋の夕焼。爽やかです。
バリウムの白の行方や秋の風
茨木市 角島 健二
バリウムの色は強烈です。その行方を案じながらも安心感があります。
鰯雲林芙美子の文庫本
豊中市 小倉 佳子
名詞だけの一句。後は読み手に任せる。その潔さが心にしみてきます。
【 佳 作 】
日曜の石蹴ればはや夕焼けぬ
和泉市 押見げばげば
片蔭をはじき出されり再度入る
豊中市 東村 美紀
蜩やレンズの町は逆しまに
枚方市 菅井 香永
無花果を二つに割って怖い顔
尼崎市 宮武 由佳子
仏間にも風の道あり涼新た
吹田市 秋山 寛
◆ つぶやき評 ◆
十七音の三分の一ほどは季語です。後の三分の二で季語の説明をしても広がりません。わかっているのですが、ついつい説明で終わってしまいます。そこを我慢して、季語をスプリングボードにして大きく飛び上がってください。
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〈 選 者 〉 山口 昭男(やまぐち あきお)
1955年 神戸市生まれ。1980年「青」に入会。波多野爽波に師事。
2000年「ゆう」入会。田中裕明に師事。編集担当。
2010年俳誌「秋草」を創刊し主宰する。毎月発行。句集に『書信』『讀本』『木簡』がある。
2018年句集『木簡』で読売文学賞受賞。日本文藝家協会会員。
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【 俳句の応募方法 】
氏名・住所・年齢・明記のうえ、ハガキ、封書、FAX、下記の応募フォームのいずれかからご応募ください。
【 宛 先 】
〒566-0001 大阪府摂津市千里丘1-13-23
株式会社シティライフNEW 俳句係まで
FAX 06-6368-3505
https://pro.form-mailer.jp/fms/f413b102177160
【 応募フォーム 】
※締め切りは毎月25日必着
※いずれも一人5句まで
※掲載は次々号となります
※佳作は掲載をもって発表とさせていただきます。
※お名前と作品を掲載します。
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山口昭男先生の最新巻の紹介
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