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-吹田市- 「竹見台マーケット」空き店舗を商店街の店主らで運営

2023.11.07
左から引間和行さん、今岡和利さん、馬場丈雅さん。
3人は吹田市出身。今後はスペースを活用し、マルシェの開催なども計画中だという。

 

千里ニュータウンの各住居区に“徒歩圏内において日常の生活の利便性を提供するための場所”として設けられた近隣センター。吹田市竹見台にある「竹見台近隣センター」(吹田市竹見台3-6-6)は1968年にオープンし、20軒ほどの店舗で構成される「竹見台商店会」と、一つの建物内に生鮮品を扱う個人店が集まる「竹見台マーケット」の2つから成る。55年の歴史を持つ「竹見台マーケット」で若手店主らがユニークな取り組みで活性化を図ろうとしている。発起人である竹見台マーケット会長「フルーツ千里」店主の引間和行さん(46歳)に話を聞いた。

竹見台マーケット会長「フルーツ千里」店主 引間和行さん

千里ニュータウンのまちびらきから6年後、1968年に開業した吹田市竹見台にある商店街「竹見台マーケット」は、小規模ながらも地域の台所として暮らしを支えてきた。果物店や手作り豆腐屋、惣菜店や精肉店、鮮魚店や青果店とその道のプロが集まるマーケットで、連日昔馴染みの常連客で賑わっていた。だが数年前から飲食店、酒店、鮮魚店、鶏肉店、そして青果店が次々に店主の高齢化などが理由で撤退していった。「ここのお客さんのニーズは“ここで全部揃うこと”なので、店舗が歯抜け状態ではその要望に応えられない」と危機感を抱いたという、同マーケットで果物店を営む店主の引間さん。「特に八百屋は欠かせない業種」と考え、“マーケット全体で八百屋を運営する”という取り組みを考えた。

このアイデアに賛同はしてもらえるものの課題があった。「仕入れや店番、資金はどうするのか」などの声が上がった。以前から自分の中でこのアイデアはあったが、この課題が自身でも頭に浮かび、今までは行動に移せなかった。しかし「このマーケットを元気にしたい」と動き出すことを決断した。

まずはマーケットの運営元である吹田商業振興協同組合に掛け合い、出資の説得に成功した。野菜の仕入れは初めてのことだったが、今まで培ってきたネットワークで開拓した。店番はかつての青果店のスタッフが引き受けてくれたが、1人では休憩時間や休みの確保ができない。そう困っていた中、引間さんに声を掛けたのが昨年出店した鮮魚店「魚佳水産」店長の今岡さん。引間さんと今岡さんは吹田市の高校の同窓生で、昨年2人で同マーケットを盛り上げるため、マグロの解体ショーなどを披露する「第1回竹見台マーケット祭り」を企画して開催した旧知の友であり同志でもあった。こうして店番の不在時はフルーツ店と鮮魚店が交代で対応するという協力体制ができた。

さらに今年の9月には引間さんの同級生である馬場さんが営む飲食店「B.B.CURRY」がオープンし、空き店舗のスペースにレストコーナーを設けるなどマーケット内の空間作りにも着手。偶然集まった地元同窓生のメンバーで、愛着のあるマーケットの活性化を図る。9月末には駐車場の幟を刷新し、出店業種が一目でわかる工夫もした。運営が始まった八百屋については「正直八百屋だけでの利益が出ているとは言えませんが、“前みたいに買い物がここで済むから助かるわ”とお客さんが少しずつ戻ってきてくれている実感はあります」と引間さん。「対面式のマーケットは貴重な存在だと思うので、続けていけるように頑張ります。最終的にはテナントを全部埋めて活気ある場所にしたいですね」と引間さんは意欲を見せる。

竹見台マーケット外観と入口。レトロな雰囲気が漂う建物。「桃山台駅」から徒歩7分、阪急「南千里」から徒歩12分。無料駐車場が併設されている。

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