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俳句コーナーVOL.52 入選作品を紹介!

2023.12.29

11月25日締切りでご投句いただいた中から、
山口昭男先生に入選作品を選んでいただきました。

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【 優秀賞 】

噂とか思い出だとか焚き火とか

高槻市 葉月庵 郁斗
作者にとって並列されている三つのことはすべて過去のものです。過去のものですが、みな懐かしい。噂と思い出と並んで焚火があるというのは、意外性があり、面白いです。

 

【 入 選 】

薄紅葉月のかたちのクロワッサン

豊中市 麻殖生 伸子
クロワッサンは、三日月のような形をしています。発見が詩になりました。

硝子戸を一寸ばかり冬来たり

茨木市 角島  健二
冬が来ました。寒いですが気になって戸を開けた。「一寸」で伝わってきます。

銀杏黄葉外灯を得て王となり

豊中市 東村  美紀
「王となり」がすべてです。黄色い銀杏の葉は、灯りによって更に輝きます。

鰯雲来週帰るだけの文字

茨木市 藤井  晶子
これだけでよいのです。帰省する子を喜んでいる。季語が語っています。

初雪を科白のやうに眺めをり

豊中市 山上  秋葵
中七が眼目。この大胆な比喩によって、初雪が鮮やかに見えてきます。

 

【 佳 作 】

秋深む谷村新司かくれんぼ

吹田市 高嶋  文範

返り花洋書に残る陽のぬくみ

大阪市 平川  直子

トーストに溶けゆくバター秋時雨

和泉市 押見げばげば

雨戸には暗さ明るさしぐれけり

高槻市 黒田  豊子

お降りや聞こえるほどに静かなり

豊中市 安藤  知明

 ◆ つぶやき評 ◆ 
俳句になる物や人が眼の前にあらわれてきます。常に詩人の目で万物を見てください。一月一日より「ふらんす堂」のホームページの「俳句日記」で俳句を掲載します。お知らせです。

 

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〈 選 者 〉 山口 昭男(やまぐち あきお)

1955年 神戸市生まれ。1980年「青」に入会。波多野爽波に師事。
2000年「ゆう」入会。田中裕明に師事。編集担当。
2010年俳誌「秋草」を創刊し主宰する。毎月発行。句集に『書信』『讀本』『木簡』『礫』がある。
2018年句集『木簡』で読売文学賞受賞。日本文藝家協会会員。

 

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【 俳句の応募方法 】
氏名・住所・年齢・明記のうえ、ハガキ、封書、FAX、下記の応募フォームのいずれかからご応募ください。

【 宛 先 】
〒566-0001 大阪府摂津市千里丘1-13-23
株式会社シティライフNEW 俳句係まで
FAX 06-6368-3505
https://pro.form-mailer.jp/fms/f413b102177160

【 応募フォーム 】
※締め切りは毎月25日必着
※いずれも一人5句まで
※掲載は次々号となります
※佳作は掲載をもって発表とさせていただきます。
※お名前と作品を掲載します。

 

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山口昭男先生の最新巻の紹介

シリーズ自句自解Ⅱベスト100 山口昭男定価1500円+税 版元 ふらんす堂

既刊句集より100句抄出して著者みずからが解釈を付したもの。一句が出来上がるまでの作家の推敲のあとをたどることができ、実作者の句作りにおおいに役立つ入門書である。(Amazonなどで販売中)

 

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