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-島本町- まちににぎわいを生み出す 島本センターの取り組み

2024.06.09

阪急「水無瀬駅」に直結し改札を出たすぐ先にある商店街「島本センター」。2年前まではコロナ禍の影響もあり半分が空きテナントのシャッター街となっていたが、現在空きテナントはなく約30店舗が並ぶ。その仕掛人となったのは2022年より同センターの理事長を務める綿島光一さん。

島本センター理事長の綿島光一さん

綿島さんと「島本センター」の出会いは、センター内に無人販売の「水無瀬餃子」をオープンしたことである。ラーメン店を開業する知人に「スペースが空いているので何かやらないか」と誘われ、出入口のすぐそばにも関わらずテナント料が安いことに興味を持った。オープン後、インスタグラムを中心としたSNSで呼びかけ集客を行うことで売上を確保したが、同センターを知らない世代の人も多く、自店舗のみのプロモーションだけではなく島本センターごと活性化したい、人を集めたいという思いで理事長に立候補した。

理事長就任後は、今まで情報が届いていなかった客層にも情報発信するため、従来の折り込みチラシに加えてインスタグラムでの告知や、公式LINEを作成し友達追加によるクーポン配布など情報発信のデジタル化を行った。常連客にはデジタルに不慣れな高齢者も多いため、デジタルとアナログのハイブリッド対応で、イベントの来場者数は2022年の約900人から2023年は約1,600人と大きく増加した。

「島本は新しい人に対してあたたかいまち。人が良かったことが島本を選んだ理由です」と綿島さんは話す。役場や商工会、事業者などが参加し情報交換や共有がされる場「商店街サミット」が毎月1回開催され、島本町を盛り上げたいという熱量が高い人の多さも魅力という。

「商店街を活性化するために試行錯誤のうえ見えてきたのは、1店舗ずつの集客力の重要性です」。集客力のある店が集まることで、にぎわいが生まれていく。同センターが継続して人の集まる場であるために、強みや需要のある店にする、集客力のある店を誘致していくなど今後も挑戦は続く。

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