シティライフアーカイブズ【北摂の歴史記録】第15回 情報紙シティライフのアーカイブス
2020.03.15
‐紙面とイベントで、北摂の街を元気に‐
現在、そして未来にもつながる過去の情報を取材、編集し、記録する特集です。
北摂の歴史から、私たちの住むまちの魅力を学び知る機会になればと思います。
第15回は30周年を記念して「情報紙シティライフのアーカイブズ」について紹介します。
紙面でリサイクル
1986年(昭和61年)6月3日、茨木市・高槻市・島本町を配布エリアとする無料の情報紙を創刊しました。タイトルは「リサイクラー(Forcity life)」。
発行部数は5 万5 千部、タブロイドサイズの4ページ立てでメインの情報は「売ります・買います・あげます」といったリサイクル情報でした。 衣服や家電など、不要になった人から、それらを必要とする人へ。捨てられずに新たに活用されることで、ムダのない循環型の暮らしを提案するものでした。
個人のリサイクル情報は掲載無料で、創刊号発行の後、編集部には掲載を希望するハガキが多数寄せられました。
創刊号。
リサイクラーvol.2(1986年6月17日発行)の表紙は、茨木の街をイラストマップ化。JR茨木駅は、まだ国鉄茨木駅と表記されている(民営化は1987年4月1日より)。
ガレージセール
1987年3月、紙面だけではなく、実際に売りたい人と買いたい人が商品を介してコミュニケーションがとれる新たな企画がスタート。それは1986年7 月に茨木市中津町にオープンしたジャスコ新茨木店(現・イオン新茨木店)の当時、店長だった岡田元也氏(現・イオン取締役兼代表執行役社長、グループCEO)と一緒に企画しスタートさせた、北摂初の「ガレージセール」でした。同店の駐輪場にて開催し、毎回多数の出店応募があり、抽選で決定するほどの人気でした。来場者も多く、約13年の長きにわたって愛され続けました。 このガレージセールは「ロハスフェスタ」へとつながる、原点とも言うべきイベントとなりました。
1987年3月に初開催されたジャスコ新茨木店でのガレージセール。古着や未使用の食器などが人気を集めた。
シティライフへ
「リサイクラー」は発行を重ねるごとにページが増え、情報もバラエティ豊かに。そこで創刊1周年を機に、さらに街やコミュニティの情報を届けるタウン紙として「情報紙シティライフ」へ名称変更。配布エリアも吹田市・箕面市の一部を加え、部数も約2倍の10万部に増えました。
1987年8月 vol.26。シティライフとして2号目。
◎ 紙面のカラー化
それまで2色刷りだったシティライフ紙面に、カラーページが登場したのは1991年。この頃から街のグルメ情報が増え、シティライフをチェックして、おいしいお店を探す読者が増えました。◎ 巻頭特集で街の魅力を その紙面カラー化に伴い、表紙では「シリーズ街の顔」がスタート(1991年7月号より全26回)。第1回は茨木市の高瀬川・せせらぎプロムナードを取り上げました。また1993年7月号では当時開幕したJリーグのパナソニックガンバ大阪(現・ガンバ大阪)を紹介しています。
そして同年10月からはさらにタウン紙として地元の魅力を取材する「街角ウォッチング」がスタート。茨木市総持寺のフジテックのエレベータ研究塔や富田町の酒蔵など北摂の魅力を紹介してきました(全30回)。
北摂WEST版創刊号
◎ 現在は3版49万部発行
2003年3月にはそれまで1版だったシティライフの配布エリアを西に広げ、北摂WEST版(吹田・豊中・箕面)を創刊。2006年には阪神間にも進出。現在は神戸市内も含めた阪神神戸版(西宮・芦屋・神戸市東灘区・灘区・中央区)と、北摂EAST版(高槻・茨木・摂津)の3版を発行しています。
ムック本の発行
また、紙面に掲載されたグルメ情報を中心に新たなお店も取材・編集して1冊にまとめた「北摂グルメシリーズ」などムック本も多数出版。インターネットがまだ普及していない時代に貴重な情報源として人気を博しました。現在、これに代わるのが北摂グルメweb版の「ホクグル」で、PCやスマホ等で簡単にお店検索ができるようになっています。 ほかにも「ロハスブック」など、数々のムック本で情報を発信してきました。
2009年発行
2005年10月発行
2001年発行
1997年発行
2016年発行
2015年発行
2006年発行
2000年発行
2010年2月からは住まいづくりの情報誌「Life+(ライフプラス)」も季刊で発行しています。
数々のイベントとロハスフェスタの誕生
◎ロハスフェスタ10周年
この5月で第25回を迎えたロハスフェスタ万博。ロハスフェスタが始まったのは、2006年のこと。そもそもは長年続けてきた先述のガレージセールのようなイベントを、さらに環境に配慮した形に進化させたいという思いからでした。 そこで、お洒落な雰囲気を大切に、商品のディスプレイも、屋外でテーブルを使った立体的なものにして、まるで〝ヨーロッパの蚤の市〞のような空間に。出展内容も1点モノの手づくり雑貨やアンティークの家具などにこだわり、独自の世界観を大切にしてきました。またリユース食器の導入により、ゴミの量も大幅に削減。グルメの出展も回を重ねるごとに、体に良いものを取り入れたものに進化を続けています。
第3回ロハスフェスタのプログラム。
現在のロハスフェスタ万博は東の広場で開催。出展470ブース、8万人以上が来場するまでに。
◎これからも北摂を元気に
2016年6月3日で創刊30周年。これからも紙面やイベントはもちろん、webを活用した発信で北摂に暮らす皆さんに役立つ情報を届けていきたいと思っています。
(シティライフ編集部)
さまざまなイベントも開催
阪神淡路大震災チャリティーガレージセールGAZA(ギャザ)in万博(1995年)
1995年1月17日に起こった「阪神淡路大震災」。被災
地復興の願いを込めて、同年4月2日に、ガレージセール、
ミュージシャン・パフォーマーのステージで復興支援イベン
トを開催。来場者の募金、ガレージセールの出展料、大道
芸の投げ銭、企業からの協賛金を被災地へ届けました。
チャリティーキッズ in 万博(2011年)
東日本大震災発生後の8日後、2011年3月19日~21日の3日間、万博公園で支援金と救援物資を集めるためのイベントを日本万国博覧会記念機構(当時)主催、シティライフ共催で実施。多くの方のご協力で2,417,960円の支援金と100梱包の救援物資を被災地東北へ。
おやじバンドフェス(2005年~2015年)
ホテル阪急エキスポパーク、ESAKA MUSEなどで10年に渡って開催。音楽好きのおやじ達が輝ける場として人気を集め、毎年恒例で訪れるファンもいらっしゃいました。
2007年10月に行われた第3回ロハスフェスタの模様。第1回は下の広場のみ、第2、3回は上の広場、下の広場と東大路で開催していたため、鉄鋼館(現・EXPO’70パビリオン)が左側に見えます。木々の向こうにはエキスポランドの観覧車の風景も。第4回からはさらに広い東の広場に移りました。
情報紙シティライフの30年
1986年 6月、シティライフの前身「リサイクラー」を創刊
1987年 「リサイクラー」から「シティライフ」へ名称変更発行部数10万部
1991年 シティライフ紙面のカラー化
1993年 9月号で創刊100号 発行部数16万部
1995年 「阪神淡路大震災」発生チャリティガレージセール「GAZA in 万博」開催
発行部数20万部に
2003年 北摂WEST版(吹田・箕面・豊中)を創刊
2006年 第1回ロハスフェスタ開催
2011年 東日本大震災発生 支援活動の一環として元気を応援する本「next」発行
2016年 6月3日、創刊30周年を迎える
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