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塗装でできる社会貢献 仲間と共に全国を塗り歩く

2025.03.04
この日集まった塗魂ペインターズのメンバー。

 

「塗装でできる社会貢献」をテーマに、学校や公園など公共の施設を中心に塗装ボランティアを行う「塗魂ペインターズ」。2009年の設立当初は営利団体として活動をスタートさせたが、軌道に乗らずボランティア活動の道を模索。

現在は全国の塗装会社、約270社が在籍。依頼のある案件に対して募集をかけ、参加できるメンバーが集まるという仕組みだ。「保育園や小学校など修繕が必要だけど、予算がつかず手が回らないという場所は任せてほしい。北海道から沖縄までどこでも行きます」と話すのは参加企業の一つ、寝屋川で有限会社成田塗装の代表を務める大倉達也さん。

2013年に加入し、昨年まで8年間副会長を務めたベテラン会員の大倉さん。

最近では万博記念公園のベンチや遊具などの塗装を手掛けた。作業は2日間にわたって行われ、全国から約30人が集まった。なかには九州から参加したというメンバーも。ボランティアにも関わらず、なぜこんなにも人が集まるのか。

「メンバーのほとんどが社長なので、情報交換はもちろん、同じ立場ならではの悩みも共有できるありがたい場所。自分にとっては休日のようなもの」と大倉さん。また、普段とは異なる仕事に携われるのも魅力だと話す。過去にはリトアニアに行って日本領事館の塗装を手掛けたことも。歴史的価値の高い建物の塗装依頼も多い。

「普段培ってきた技術が試される場でもあります。自分たちの技術で、歴史を守れたという達成感は、普段の仕事では味わえないものがあります」。いずれは太陽の塔の塗装に携わりたいという目標をもつ大倉さん。「仕事をいただけるよう、もっと腕を磨いていかないといけません」。

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