俳句コーナーVOL.67 入選作品を紹介!
2025.04.03
2月25日締切りでご投句いただいた中から、
山口昭男先生に入選作品を選んでいただきました。
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【 優秀賞 】
頬杖をつく文豪や雁帰る
日野市 平井 都々
文豪と言えば、口髭をはやし首をかしげて考えている姿の写真が印象に残っています。掲句も明治の文豪のように思います。季語から推測すると森鴎外でしょうか。時空を超えた俳句もまたよいものです。
【 入 選 】
意地を張ることもなかろう春の月
目黒区 椿 泰文
人へのアドバイスでもあり、春月へ語りかけているようでもあり、面白い。
難しきことは忘れて桜咲く
豊中市 安藤 知明
素直に咲いている桜を愛でるだけでよい。それが桜だということです。
仰向けに遊ぶみどり児牡丹の芽
横浜市 沼野大統領
幼子の笑い声や手を上げているゆるやかな動きに、季語が寄り添っています。
大股にテューバ抱きて春を待つ
和泉市 押見げばげば
大きな金管楽器を抱いて春を待っている。テューバには春が似合いそうです。
春めいてあんぱん二つ分ける恋
大阪市 平川 直子
こういう素朴な恋もよいものです。二人の気持ちも勿論春めいています。
【 佳 作 】
春雪や荷台の瓶に瓶が触れ
枚方市 菅井 香永
クレソンの絡むフォークの軽さかな
京都市 月下 檸檬
春寒し酒饅頭へ逃げ込みぬ
豊中市 山上 秋葵
豆腐には布の名つきて春浅し
日野市 平井 都々
春寒し金平糖の角さへも
茨木市 角島 健二
◆ つぶやき評 ◆
俳句は、詩ですから報告になっては淋しい。物事を説明しないことが詩の入口です。次の一歩は様々ありますが、その一つが季語を思いっきり離すこと。季語が離れれば、その空白に詩情が生まれます。
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〈 選 者 〉 山口 昭男(やまぐち あきお)

1955年 神戸市生まれ。1980年「青」に入会。波多野爽波に師事。
2000年「ゆう」入会。田中裕明に師事。編集担当。
2010年俳誌「秋草」を創刊し主宰する。毎月発行。句集に『書信』『讀本』『木簡』『礫』がある。
2018年句集『木簡』で読売文学賞受賞。日本文藝家協会会員。
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【 俳句の応募方法 】
氏名・住所・年齢・明記のうえ、ハガキ、封書、FAX、下記の応募フォームのいずれかからご応募ください。
【 宛 先 】
〒566-0001 大阪府摂津市千里丘1-13-23
株式会社シティライフNEW 俳句係まで
FAX 06-6368-3505
https://pro.form-mailer.jp/fms/f413b102177160
【 応募フォーム 】
※締め切りは毎月25日必着
※いずれも一人5句まで
※掲載は次々号となります
※佳作は掲載をもって発表とさせていただきます。
※お名前と作品を掲載します。
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