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北摂各市が行った下水道管路の緊急点検

2025.04.05

吹田市・豊中市・箕面市

まず吹田市では、2/5(水)~6(木)の2日間で、市が管理する合流管(約7.8km)を対象に、路面巡視やマンホール内部点検105か所(下水の滞留や堆積物の確認)を行った。点検の結果、下水の滞留が6か所、路面巡視では舗装の亀裂が1か所確認されたものの、ズレ等の異常は無かった。

豊中市は、2/3(月)から豊中市内にある原田処理場に接続する大阪府が管理する下水道管約2.5kmを対象に点検。さらに、豊中市内にある庄内処理場に接続する口径2m以上の下水道管路に対し、これまでの管内調査結果を踏まえ抽出した約5kmの管路。①目視による道路面の点検 ②マンホール内部からの目視点検 ③路面下空洞探査車による調査と3段階に分けて点検を行う。結果は①②ともに異常は見当たらず、③は3月下旬までに完了予定。箕面市は2024年に点検済みで異常は無かったという。

高槻市・茨木市・摂津市

高槻市は、1/31(金)から口径1.8m以上の下水道管を対象に点検を行ったが、異常はなかった。3月上旬から、さらに対象を広げて2次点検を行う予定だ。

茨木市では、口径2m以上の下水道管を対象に、路面巡視やマンホール内部などの点検を実施。2/12(水)まで点検を行ったが異常はなかった。

摂津市は、2/6(木)~10(月)で、口径2m以上の下水道管路を対象に、点検を実施。道路舗装のわだちなどが見つかったものの、異常や損傷などは見受けられなかった。

全国的に調査を広げていく方針
2月に設置された「下水道等に起因する大規模な道路陥没事故を踏まえた対策検討委員会」では、「八潮市の現場と同じような規模の下水道管がある7都府県で緊急点検が行われたが、限定的で十分とは言えない」などとして、全国調査を行う必要があるとする提言を3/18(火)にとりまとめた。

調査の対象は、1994年以前に設置され、直径が2m以上の下水道管で、総延長はおよそ500の自治体にある5000kmにのぼる。このうち下水道管の構造や地盤の条件が八潮市の現場と類似する1000kmについては、特に緊急性が高いとして優先的に調査し、今年の夏ごろを目途に調査結果を報告するよう求めている。

1/28(水)に埼玉県八潮市で発生した大規模な道路陥没事故。国土交通省によると、陥没の原因は、腐食してできた下水道管の亀裂から土砂が入り込み、地中に空洞ができたことだとみられている。そこで北摂各市でも腐食や破損により道路陥没の恐れがないか、下水道管路の緊急点検を行っている

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