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CULTUREコラムVOL.5 梅花から「令和」を込めて 「梅花の歌三十二首」が 詠まれた十年後

2019.12.26

令和は、『万葉集』巻五の「梅花 (ばいか)の歌三十二首 并 (あわ)せて序」(七九三~八 四八)の中から見出されました。この大き な作品、実はこれだけに終わらないんで す。直後には「員外(いんがい)故郷を思 ふ歌両首」(八四七~八四八)と「後に 追和(ついわ)する梅の歌四首」(八四 九~八五二)が記されています。凜とし た「三十二首」とは区別されながら、宴に 参加できなかった者(員外)の作として、 都人の郷愁が添えられています。その後 に「三十二首」は詠み継がれたことが、 「追和」の作に表現されています。大伴 旅人(おおとものたびと)は、試みが一回 の宴で終わるのではなく、未来に継承さ れることまでを願っていました。その志は、 父から子どもたちへと受け継がれていき ます。例えば『万葉集』巻十七には、十年 後の天平十二年(七四〇)。旅人の子書 持(ふみもち)が、「大宰の時の梅花に追 和する新しき歌六首」と題した歌を詠ん でいます。その一首目には、

梅花女子大学教授 市瀬 雅之

現代訳から原文までを用いて『万葉集』に文学を楽しむほか、『古事記』や『日本書紀』等に日本神話や説話、古代史をわかりやすく読み解く。中京大学大学院修了 博士(文学)。著書に『大伴家持論 文学と氏族伝統一』おうふう 1997年、『万葉集編纂論』おうふう2007年、『北大阪に眠る古代天皇と貴族たち 記紀万葉の歴史と文学』梅花学園生涯学習センター公開講座ブックレット 2010年。ほか執筆・講演・講座多数

 

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