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俳句コーナーVOL.75 入選作品を紹介!

2025.12.01

10月25日締切りでご投句いただいた中から、
山口昭男先生に入選作品を選んでいただきました。

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【 優秀賞 】

ぎこちなき握手のぬくみ桐一葉

千歳市 村瀬ふみや
握手はしっかり相手の目を見つめてするものです。ところが、この握手はぎこちない。相手との関係がうっすらと窺われます。それでもぬくみが残っているのでしょう。桐一葉が思いを伝えてくれています。

 

【 入 選 】

眠剤の喉にはりつく秋の夜

京都市 草夕 感じ
なかなか眠れない時の睡眠剤。薬に頼ってはいけないと思う秋の夜です。

柚子しぼるいよいよ口の尖りをり

茨木市 角島 健二
柚子を絞ってゆくとだんだんと力が入ります。その姿が口の尖りなのです。

機嫌良く宙蹴る赤児竹の春

吹田市 秋山  寛
機嫌よい時の赤子の足の動きは、気持ちがよい。竹の青さもまたそうです。

二階より顔出す女秋淋し

吹田市 高嶋 文範
二階から何を見ているのでしょうか。すべてのことを季語に託しました。

長き夜や時は止まりたがっている

高槻市 葉月庵郁斗
夜長にどっぷりと浸っているとあたかも時が止まっているように感じます。

 

【 佳 作 】

空缶に口の記憶や秋の川

岡山市 岩橋 宣輔

クリスマス苺の赤の嬉しさよ

高槻市 天満千代枝

その母に異伝ありしと花芒

茨木市 にしの泊瀬

棟方の白毫黒し秋の声

京都市 草夕 感じ

あるがまま生きていくなりちちろ鳴く

吹田市 堀田恵美子

 ◆ つぶやき評 ◆ 
今年上梓した拙句集『花信草信』(ふらんす堂)は日記形式になっています。十一月二十日は〈ピロシキの中の明るさ冬紅葉〉です。「ピロシキ」というものを見つけたことによって生まれた句です。「もの」を描いてください。

 

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〈 選 者 〉 山口 昭男(やまぐち あきお)

1955年 神戸市生まれ。1980年「青」に入会。波多野爽波に師事。
2000年「ゆう」入会。田中裕明に師事。編集担当。
2010年俳誌「秋草」を創刊し主宰する。毎月発行。句集に『書信』『讀本』『木簡』『礫』がある。
2018年句集『木簡』で読売文学賞受賞。日本文藝家協会会員。

 

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【 俳句の応募方法 】
氏名・住所・年齢・明記のうえ、ハガキ、封書、FAX、下記の応募フォームのいずれかからご応募ください。

【 宛 先 】
〒566-0001 大阪府摂津市千里丘1-13-23
株式会社シティライフNEW 俳句係まで
FAX 06-6368-3505
https://pro.form-mailer.jp/fms/f413b102177160

【 応募フォーム 】
※締め切りは毎月25日必着
※いずれも一人5句まで
※掲載は次々号となります
※佳作は掲載をもって発表とさせていただきます。
※お名前と作品を掲載します。

 

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山口昭男先生の最新巻の紹介

シリーズ自句自解Ⅱベスト100 山口昭男定価1500円+税 版元 ふらんす堂

既刊句集より100句抄出して著者みずからが解釈を付したもの。一句が出来上がるまでの作家の推敲のあとをたどることができ、実作者の句作りにおおいに役立つ入門書である。(Amazonなどで販売中)

 

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