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総持寺 寺カフェきっかけに気軽に仏縁を結んで

2020.03.26

茨木市の総持寺で昨年12月にオープンした寺カフェ「ポタラ」が人気を集めている。住職の中西隆英さんは「お寺というと行きづらいイメージがありますが、カフェに来て仏さんと同じ空間に身を置くことで、気軽に仏縁を持っていただければ」と話している。

カフェオープンのきっかけは檀家の変化という。「かつての法要は自宅で執り行うのが一般的でしたが、住宅事情の変化などにより寺で行うことが増えています。そこで法要後の会食もできる場所を作ることにしました」と中西さん。店名は同寺の山号であり観音様が修行したと言われる「補陀洛山(ふだらくさん)」から取った。

同寺を開いた藤原山蔭(ふじわらのやまかげ)は「包丁の祖」として知られ、毎年4月には名店で修業を積んだ料理人が参加する「包丁式」も行われるなど料理に縁が深い。ポタラの厨房を担当するのは包丁式の料理人とあって、見た目も味も一級品。人気のランチは日替わり御膳や松花堂弁当など和食を提供している。モダンな造りの店内から全面ガラス張りの向こう側には境内が広がり、厳かなたたずまいの本堂を前に自然と心も静まりそうだ。友人とランチに来たという70代の主婦は「料理もおいしいし景観もきれいなので、よく利用しています」と話していた。

この日の「日替わり御膳」( 8 0 0 円)は「お造り盛りあわ せ」。プラス200円で京都の老舗「小川珈琲」のコーヒーも

屋根は補陀洛山の切り立った高い山をイメージ

 

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