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豊中市 ワクチン接種の出張サービス 若年層の接種率向上に向た取り組みも

2021.10.02

豊中市は、新型コロナのワクチンを搭載した自動車「ワクチンカー(=キャンピングカーを改造した自動車)」で、希望するグループの指定場所まで出張する取り組みをはじめた。また若年層に向けて、各市様々な施策がはじまった。

新型コロナウイルスワクチン接種の加速化と、幅広い層に接種の機会をつくるため、ワクチンカーでの出張接種を開始した。接種を希望する24人が集まれば、そのグループが指定した場所に医師や看護師が乗るキャンピングカーを市が派遣する。自治会など地域の集まりや友人同士、子ども会のような保護者のグループからなどの申し込みを想定した取り組みだ。車内にはベッドも用意され、接種後に気分が悪くなった人は車内で休むこともできる。

対象者は24人以上の団体で、それ以上は6の倍数(日程により最大84人まで)、12歳以上の未接種者とし、豊中市の接種券を持っていることが条件だ。また駐車場所や健康観察場所などは申し込み者で用意する必要がある。ワクチンはファイザー社製を用い、実施期間は9月13日(月)~11月30日(火)のうち24日間としている。詳細や申し込みは豊中市のホームページから確認できる。

接種予約を代行するワクチンコンシェルジュ

豊中市はワクチン接種できる医療機関を代理で探す「ワクチン・コンシェルジュ」を9月1日から受け付けている(定員に達し次第終了)。接種を希望する地域や日時など市民が登録した情報を基に、条件に合う取り扱い医療機関を探して予約を代行。医療機関で余剰ワクチンが生じた場合にも、希望者へ接種を案内する。実施当初の対象年齢は35歳から49歳とし、接種状況に応じて対象を拡大する。

働く世代向けに「ワクチンフライデー」

現在、コロナ感染で猛威を振るう変異株は感染力が高く、ワクチン接種率の低い若年層を中心に拡大している。また重症化のリスクも高いことから、若年層へのワクチン接種は急務であると考えられる。このような課題に対し豊中市は、若年者層へのワクチン接種を促進するため、3つの施策を開始した。一つ目の「ワクチンフライデー」は仕事で平日昼間に医療機関での接種を受けることが難しい社会人に向け、金曜日の夜と土曜日の午前に市役所でのワクチン接種を実施。二つ目は受験や課外活動等に備え10歳代専用の予約枠を設け、土曜日の午後に市役所などで接種を行う「ワクチンU-19」。三つ目は副反応に不安を感じている子育て中の親に向け、一時保育が無料で利用できる「ワクチン一時保育」だ。

また、豊中市ではワクチン接種済みの市民に対し、10月から申し込みを開始するプレミアム付き商品券(デジタル商品券のみ)へのプレミアム率を上乗せする。一口4,500円のプレミアム商品券が、通常では6,000円の買い物ができるが、ワクチン接種済みの場合は7,000円の買い物ができるなどの特典を付け、接種率の向上を目指す取り組みをスタートさせた。

吹田市は若年層向けに 1万人の接種会場を新設

吹田市でも、若年者層へのワクチン接種促進に新たに集団接種会場の開設を決定した。 働く世代の多い若年層を想定し、土日祝に予約接種ができるよう受け入れ態勢を整え、約1万人分の枠を設けるなど、若年層のワクチン接種率を加速させる取り組みだ。会場は南千里クリスタルホテル(阪急南千里駅)、日程は接種1回目を9/18(土)~9/28(火)、10/2(土)、10/4(月)~10/10(日)とし、2回目は4週間後の同曜日を自動手に予約。吹田市の接種券をもつ16歳から39歳までが対象だ。

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