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-茨木市- 文化・子育て複合施設 『おにクル』誕生

2023.12.07
©ナカサアンドパートナーズ

 

11月26日(日)にオープンした茨木の新たなランドマーク

JR茨木駅と阪急茨木市駅の両駅を結ぶ「東西軸」と、元茨木川緑地の豊かな自然が広がる「南北軸」が交わっている、まちの中心部に誕生した「おにクル」。周辺の緑地や芝生広場と建築が相互に浸透し合う「立体的な公園」のような公共施設だ。

まちのみんなで意見を出し合い形にしてきた「おにクル」

11月26日(日)、茨木に文化・子育て複合施設「おにクル」がオープンした。平成27年12月に閉館した市民会館の跡地を含むエリアをどう活用するか、「市民会館100人会議」などで市民と対話し進めてきたプロジェクトだ。「育てる広場」をコンセプトに、IBALAB@広場(イバラボひろば)などの社会実験や様々なワークショップを経て、閉館から8年をかけて誕生。

7階建ての各フロアには、こども支援センターや子育てフリースペース「わっくる」のほか、屋内こども広場 まちなかの森「もっくる」や「おにクルぶっくぱーく(図書館)」など親子で楽しめる施設が充実している。

さまざまな絵本が並ぶ「えほんひろば」に隣接する「おはなしのいえ」。施設デザインはスタジオジブリ作品『耳をすませば』の背景美術に携わった井上直久氏が監修している。

 

図書館「おにクルぶっくぱーく」は広々とした公園のような空間。

各フロアは吹き抜けの「縦の道」でつながった、一体感のある空間

建物の外観はガラス貼りで、中の様子がわかるだけでなく、館内からは芝生広場や元茨木川緑地の緑を眺めることができる。各フロアは吹き抜けの「縦の道」でつながり、別フロアで活動している音や話し声が聞こえてくるという。4階にはクラシックからダンスまで、多彩な演出に応える設備を有するゴウダホール(大ホール)があるほか、7階には市民活動センター「きゃぱす」、コワーキングスペースも備え、子育て世代だけではなく、多世代の人々が交流・活用できる空間になっている。

元茨木川緑地の伐採木を使用した木の遊具で遊べる「もっくる(1F)」。保育士が常駐しているので、気軽に子育てのことも相談できる。

 

IBALAB@広場で行われた市民参加の会議の様子。

茨木市合同庁舎にあった天文観覧室は、「きたしんプラネタリウム」として7階に誕生。コンセプトは「サイエンスパーク」で、星空や宇宙をキーワードに、科学を楽しく学んでもらえるようになっているほか、子どもはもちろん、大人も楽しめるプログラムを予定している。

12月24日(日)には例年、元茨木川緑地で行われていたイベント「BOOK TRAVEL」が、おにクルを舞台に開催される。

おにクル問合せ:茨木市共創推進課072(631)0277まで。

おにクルの断面スケッチ。図書館のコンセプトは「Book Park」。蔵書数は約10万冊で、メインは5階と6階になるが、おにクルの各フロアのテーマに沿った本を配架しており、好きな場所で読書を楽しむことができる。2階には、「おはなしのいえ」や「えほんひろば」があり、子ども向けの本も充実している。

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