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-北摂- 北摂でもツキノワグマの出没情報があり、冬でも引き続き注意が必要

2025.12.03

近年、全国的にツキノワグマの出没地域が拡大し、それに伴う人身被害の発生が問題となっている。ツキノワグマの行動が活発化する初夏から秋にかけては、行動範囲が広まるため、通常生息していない府内地域でも出没しているという。府内の森林では、ツキノワグマの恒常的な生息は確認されていないため、隣接府県の個体が、一時的に府内に入ってきていると考えられている。

大阪府では4月〜11月にかけて、能勢町、豊能町、島本町、茨木市、池田市、高槻市、泉南市の山間部で、ツキノワグマやクマらしきもの(注意喚起の観点からそれらも含めた)の出没情報があり、ホームページ(【令和7年度】市街地周辺における野生動物の出没情報)で確認できる。

たとえば高槻市では10月7日の6時40分頃に大字杉生小字千ヶ谷で出没したという情報や、同市の大字出灰小字島崎では9月19日〜23日にかけて残されたと思われる痕跡があったという。茨木市では8月31日に大字忍頂寺1150番付近で柿の木にクマらしき動物の痕跡が残されていたほか、池田市でも9月19日の6時15分頃に五月山の自然とのふれあいコース沿いの吊橋付近でクマらしきものの目撃情報が寄せられている。

ツキノワグマによる被害を防止するためには、遭遇を避けることが重要。山あいの住宅地では、ツキノワグマが行動することが多い夕方から翌朝(早朝)にかけての時間帯に外出する際には十分に注意し、里山で柿の木や栗の木を植えている場合は、クマがその実を狙って人家周辺に居つくことがあるので、実は残さず採ることを推奨している。冬は活動は低下するが必ずしも冬眠はせず、生息地では目撃されることもあるので引き続き注意が必要だ。

柿の木についた痕跡。4〜5本の平行線。

 

大阪府作成クマ注意喚起チラシより 木の皮を剥いだ跡。 山中で見かけた場合は、周囲に気をつけるとともに、市町村に報告を。

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