聖火リレーランナー「ファーストランの会」56年目のリベンジならずも「健康維持に努めて来年に備える」
2020.04.06
新型コロナウィルスの感染拡大を受け、東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会の延期が3月24日に発表された。ギリシャから採火された聖火は日本に到着するも、26日から予定されていた東京2020オリンピック聖火リレーの出発地・福島県でスタートを切ることはなかった。
兵庫県でも5月24、25日に予定されていたリレーやイベントが延期。聖火ランナーとして参加予定だった「56年目のファーストランの会」10人のランナーたちも「またか」と肩を落とした。
同会は、1964年の東京五輪で聖火ランナーだったメンバーが、不運にも台風によるリレー中止で走れず「2020大会こそ走りたい」と2017年に結成した団体。昨年、県の推薦を受けて参加が決定していたが、またしても走れない事態に一時は困惑した。
オリンピックは2021年7月23日~8月8日、パラリンピックは8月24日~9月5日に開催が決まり、それに伴って聖火リレーも延期されることに。現在、決定している聖火ランナーは優先的に走行できる見通しだ。
「56年目のファーストランの会」幹事長の森純也さん
1年延びて”57年目”を目指すことになったメンバーは全員が高齢。幹事長の森純也さんは「1年後には走らせてもらえるだろうと期待しつつ、我々も健康維持に努めて来年に備えたい」と前を向く。1年後には事態が収束し、アスリートや関係者、観客すべての人々が楽しめる大会が開催されることを期待したい。
聖火リレーのスタート地点である福島県の「ナショナルトレーニングセンターJヴィレッジ」では、4月1日~30日まで足止めを食らった聖火の一般展示を行っている。
記事内の情報は取材当時のものです。記事の公開後に予告なく変更されることがあります。