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おうち時間の増加で家庭内の飲用シーンに変化 消費者ニーズに対応した「濃縮缶」

 

 

コロナ禍をきっかけに「非接触」「テイクアウト」「リモート」など、いわゆるニューノーマルに即したサービスや商品は、少しずつ仕事や生活に浸透してきている。

 

今回、クローズアップするのは、缶一本で最大2ℓ分のドリンクが作れるという「濃縮缶」。

 

「冷蔵庫内のスペースをとらない」「簡単に素早く作れる」といった生活者ニーズに対応した商品だが、飲料メーカー担当者によると、〝おうち時間〟の増加で売上げに変化が生まれているという。

 

おうち時間の増加により 自宅での飲用機会も増加

 

家庭で飲料を飲む場合、ペットボトルやパックの飲料、ティーバッグからお茶を煮出すなど、様々なパターンがあり、冷蔵庫内にストックしている家庭も多いだろう。

 

コロナ禍により、家族全員が自宅にいる時間(おうち時間)が増え、「冷蔵庫の飲み物がすぐになくなる」ことも想定される。

実際、2020年は前年に比べ茶系飲料やコーヒー飲料の売り上げが増加している(ソフトブレーン・フィールド社調べ)。

 

ペットボトルやパック飲料は、そのまま飲める良さがある反面、冷蔵庫内のスペースをとることや、重くて持ち運びづらいなど、消費者が不便だと感じている点もある。

また、一杯当たりのコストパフォーマンスの高さから人気のティーバッグは、湯で煮出した場合、「冷ます時間がかかる」というネックがある。

 

小さな180g缶で1~2ℓ分のドリンクが作れる

 

家庭内飲料の新たな選択肢として注目の「濃縮缶」。

作り方は簡単で、保存容器に缶の中身を全部入れ、好みの容量(うす目は2ℓ、濃い目は1.5ℓ)の水と混ぜるだけ。

同じく2ℓのペットボトルを持ち運んだり、収納したりすることを考えると、その軽さとサイズにメリットがある。

 

2019年のサントリー「やさしい麦茶 濃縮タイプ」の発売を機に、「ウーロン茶」「緑茶」「スポーツドリンク」など、徐々に売り場にラインナップを拡充してきた。スーパーでは、1缶・100円前後で販売。しかし、まだまだ認知が進んでいないのも事実。

 

「見た目が缶飲料そのものなので、用途を知らない人が多いですね。使いやすさや味を知っていただくことが課題です」とメーカー担当者は話す。小容量化は、備蓄やアウトドアにもニーズがある。さらなる飲用シーンの拡大に期待がかかる。

 

 

 


編集部員の声

私の家は子どもたちがお茶をよく飲むので、2ℓなんてあっという間になくなります。

水と混ぜるだけで簡単に出来るのが嬉しいですね。

お湯でなくても良いので、子どもたちにも安心してお手伝いをお願いできそうです。