BONOcafeが開店して16年目。樋口さんは「開店当初は地産地消という言葉を聞いたこともありませんでした。でも、祖父が車作で作っていた野菜は味が濃く、本当においしかった。地元の人にこの味を知ってほしいとがんばって来ました」と話す。現在は、祖父のつながりで知り合った市内の提携農園から野菜を仕入れている。

　仕入れは、できる限り農園に自ら足を運ぶという。「先日も土砂降りの中、収穫を手伝いました（笑）。うちで仕入れている野菜は、どれも農家さんが家族で食べる用に無農薬・減農薬で育てた安全なもの。露地栽培だから、味が濃くておいしいんですよ」。

　野菜の持ち味を活かすため、薄味に仕上げたおかずはすべて日替わり。おかず4種に、明治24年創業の伏見屋の豆乳から作った自家製豆腐などが付いたBONO定食は1,100円（税込）。

　春の山菜など、短い期間しか楽しめない美味も多く、旬の味を目当てに毎日通う常連客も。おかずやスイーツのテイクアウト、ラインナップも豊富。

　satonoでは、第3金曜の17時半～19時に子ども食堂をスタートする。初回は2022年10月21日。「食べるのに困っているご家庭だけでなく、一人で寂しく食べている子にも来てほしい。子どもだけでも大丈夫です。一人でもお友達同士でも来て下さい。茨木野菜いっぱいのご飯を、皆で楽しくお腹いっぱい食べましょう」。予約不要で、子ども100円・大人300円。

　最後に樋口さんは、今後の展望について「まだまだ使い切れていない野菜があり、それを販売できるようにマルシェやイベントをしていきたい」と語ってくれた。