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TOP > -豊中市-築100年の邸宅の味わいを残し古着店に再生 > -豊中市-築100年の邸宅の味わいを残し古着店に再生
豊中市の住宅街に佇む築100年の邸宅。元家主が大切に手入れして住み続けた家が、古着や雑貨を扱う「白商店(つくもしょうてん)」として生まれ変わった。運営するのは大阪で「チャッピー」などの古着店を展開するCHAPPIE株式会社。店舗責任者の原田雄麻さんに話を聞いた。
築100年の邸宅に一目ぼれ 原田さんは、鹿児島から就職のために出てきた大阪で古着と出会った。そこから古着にのめり込み、21歳のときに自身で店舗を立ち上げたものの1年で閉店に。その後、古着店の販売スタッフを経て2015年にCHAPPIE株式会社に入社。2020年に白商店の責任者として任命された。「社長がとてもおもしろい方で、『好きなようにやればいい』と物件探しの段階から任せてくれました」。 店舗探しをしていた時に、管理会社から紹介された築100年の邸宅に一目ぼれ。駅からも遠く、住宅街という物販に不向きと思える場所だが、「1件目でここに決めました。これという決め手はないのですが直感ですね。ここでなら面白い展開ができると」。
古いアルバムが教えてくれたこと 邸宅を店舗として借りることが決まり、内装に悩んでいた頃、押し入れから古いアルバムを見つけた。管理会社や近隣の住民から話を聞くと、元家主がとても大切に住んだ家ということが明らかに。「緑が好きで、庭の手入れなども自分でされていたようです。リフォームをするつもりでしたが、元家主の思いを知り、この家の魅力をできるだけ残した方がいいかなと」。 備え付けてあったソファや椅子などの家具もインテリアとして利用。邸宅が持つ雰囲気を最大限に生かした空間を作った。築100年の邸宅の魅力を残すことは、大切に着られた服が新しい主の元に渡る、古着に通ずるものがあった。
古着に馴染みがなくても楽しめる空間 白商店が扱う古着は、「流行りに便乗せず、日常で着ることができる品質の良い服。質が良く、素材やつくりを意識しています」。アメリカやヨーロッパなどから仕入れられた服がバランスよく並び、古着に馴染みのない人でも、手に取りやすいポピュラーさと、上質さが魅力だ。 また、お客の滞在時間が長いのも特徴。邸宅の醸し出す雰囲気を味わいながら、絵を見るように服を眺めることができる。「わざわざ来ていただいたのだから、長い時間楽しんでもらえるような空間を作るようにしています。古着好きの方も多いですが、古着を知らない人や地域の方も来てくれます。シニア世代の方が服を見て『懐かしい』と言ってくれるのも嬉しいですね」。
地域に愛される店を目指す 白商店と書いて、「つくも商店」と読む。店名の由来は、九十九が「つくも」と呼ばれていることから。「百という文字から一の線を取ると『白』という字に。お客さんも含め、関わってくれている全ての方からお力添えをいただいて、『百』を目指すという意味が込められています」。今後は、イベント出店や飲食などにも挑戦し、より地域に愛される店を目指していきたいと原田さんは話す。 記事制作日:2022年11月