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TOP > 【編集部】読書の秋に 編集部おすすめの一冊 > 【編集部】読書の秋に 編集部おすすめの一冊
爽やかな秋晴れにおでかけも良いけれど、夜はおうちでほっこり読書はいかがですか。
今回は、編集部のメンバーがおすすめの一冊を持ち寄りました!
「ずうのめ人形」澤村伊智著(KADOKAWA)/編集わっちゃん 冒頭のリアルな描写にグッと引き込まれて、情景を脳内再生してしまいます。 とにかく伏線の回収がすごくて、技巧的に物語が組み立てられている印象です。テンポよく話が進んで「間」がない。 それが「人形がだんだん近づいてくる」イメージと重なって、恐怖感をより一層あおってきます。 特筆すべきは「人間の闇」に関する描写。 確固たる強さ、みたいなものをもった人物が出てこない。だから読んでいて「そう考えちゃうよね…」って共感するところもあって。 もしかしたら一番怖くて愚かで悲しいのは人間なのかもしれないと思わされました。 あと、“原稿”とか“編集”とかいう言葉が出てくるので、親近感が湧きました(笑)。
「ぜんぶ、すてれば」中野善壽著(ディスカバー・トゥエンティワン)/編集たけこ 断捨離がマイブームで、最近は図書館で済ませている中、久しぶりに買いました。簡単に言うと、超やり手ビジネスマン・中野善壽さんの名言集です。 業界では有名な方らしいですが、そんなコト知らなくたって読めば分かる。名言やエピソードはもちろん、タイトルふくめ、余白ふくめ、何にも執着することなく、軽やかに颯爽と生きている中野さんの姿が浮かびます。「こうしなさい」という指南書ではないのに、ものすごい説得力がある。 モノも思い出も捨てたって大丈夫。自分さえいれば。 そう思わせてくれます。ということで、古い本は手放してしまったので、比較的新しい本書を紹介することに。
「采配」落合博満著(ダイヤモンド社)/ 編集みづ 昔から阪神ファンなんですけど、敵チームである中日ドラゴンズの落合監督のチームづくりが知りたくて、学生の頃に読みました。 落合監督流の仕事術が詰まっていて、社会人になってからも読み返しています。 「重要なのは、自信をつけさせ、それを確信に変えてやることである」―この言葉を仕事に活かしています。 一人ひとりに合わせて、作業の進め方を丁寧に教え、できたところは成果としてフィードバックする。 こうして、本人が「できる」と思うようになれば、自信が確信に変わっていくと思うんです。 僕自身も、日々仕事をする中で自信を確信に変えていけたら。
「高い城の男」フィリップ・K・ディック著、浅倉久志訳(早川書房)/編集まえで ジャケットがかっこよくて、4~5年前に手にとりました。 60~70年代のSF小説を好きになるきっかけになった一冊です。 小説の中に、一冊のSF小説が出てくるんです。つまり虚構の世界であるSF小説の中で虚構の世界について語られる。 このシーンで登場人物たちが交わす会話が面白くて。いろんな解釈ができるんですよ。 古い作品を読んでると、今の作品を読んだとき「あ、このシーンはあの作品へのオマージュだな」とか分かるので、二重に楽しめます。 昔の小説って分かりにくい印象があるかもしれませんが、意外と楽しめるので一度トライしてみてほしいな。
「影との戦いーゲド戦記1巻」アーシュラ・K.ル=グウィン著、清水真砂子訳(岩波書店)/編集そめ 初めて読んだのは、たしか中学生のとき。それからちょいちょい読み直しています。 ファンタジーが好きなのですが、中でもゲド戦記は特別。 言葉に興味があって、学生の頃は言語哲学を勉強していたので「言葉が存在を規定する」というゲド戦記の世界観が大好物です。 あと、主人公ゲドが影と対峙する姿は涙なしには読めません。私の人生の教えはすべてここにあると言いたくなってしまいます。 私にとってはいつ読み返してもグッとくる物語。ゲドの親友カラスノエンドウがうたう、この世の最古の歌「エアの創造」も大好き! カラスノエンドウ、マジでいいやつ・・・!