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初春を祝う 日本料理と酒

2020.12.20

日本には四季があり、日本料理や和食には
旬のおいしさと出合う楽しみがあります。
日本酒と一緒にゆったりと味わってみませんか。

≪日本酒のプロに和食と合うお酒選んでもらって呑んでみた≫
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「料理の道を楽しむ」ことを大切に
季節ごとの和食のおいしさを追求

「先人が築きあげた日本料理の技を大切に引き継ぎつつ、自分なりの創意工夫をプラスしてお客様に楽しんでいただきたい」と話す権田さん。料理長の山本さんが手がける椀物「蕪(かぶら)蒸し」は、丁寧にすりおろした蕪と塩で〆た鯛を昆布と鰹のあんかけのおだしで楽しむ一品。権田さんの包丁技が生きる平目の薄造りとともに味わいたい。〆には同店自慢のうに入り海鮮土鍋ご飯がおすすめ。

【これで一献】
赤武酒造のAKABU純米酒 NEW BORN(グラス600円):蕪蒸しに合わせたい、若き杜氏さんが醸す新世代の日本酒。「フルーティーだが主張しすぎないバランスが秀逸で、淡い料理と相性抜群」と山本料理長。

【内観】
石畳の床、暖かな間接照明など、細部にまでこだわり抜かれた店内。寛ぎの和の空間で、こだわりのくずし割烹を味わうことができる。

【匠の技】魚の旨さを引き出す

権田さんが手がける平目の薄造りは、ひと塩あてることで魚の余計な水分を飛ばして旨みを凝縮。よく研いだ包丁で薄く切ることで断面の食感が楽しめる。

料理道楽 築漸 代表/権田和徳さん:辻調理専門学校卒業後、ふぐ料理店、日本料理店に勤める。伝承料理研究家の奥村彪生先生との出会いに大きな影響を受ける。1998年地元高槻に「料理道楽 築漸」を開店。

料理道楽 築漸〈ちくざん〉

高槻市城北町2-14-11
営/11時半〜14時、17時〜22時 月曜定休
(12/28~1/5まで休み、1/6・7はランチ休み、1/8より通常営業)
Tel:072-670-0234
http://tikuzan.com/

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ぼたん鍋や朴葉焼きなど冬の味を
存分に楽しめる季節の会席料理

冬にこそ味わってほしい猪肉やふぐを多彩な会席料理で楽しませてくれる成田家。旬会席(5500円・税別)は、赤貝のいちご酢和えや〆鯖の棒寿司などの八寸にはじまり、中トロなどその日おすすめのお造りの三種盛り、焼物には茨木の竜王味噌に漬けた豚肉を朴葉焼きで。ふぐの唐揚げと海老芋の素揚げを楽しんだ後は、丹波の猪肉をつかったぼたん鍋でほっこりと。日本酒をお供にゆっくり味わおう。

【これで一献】
麒麟山酒造の麒麟山 純米吟醸辛口(1合800円・税別):淡麗でありながら、口の中にじんわりと広がる旨みは、だしを使った鍋料理や鯖の棒すしと好相性。約45℃のぬる燗でいただくのがおすすめ。

【内観】
カウンター、テーブル、座敷と好みに合わせて席が選べる。感染症対策もしっかりと行い、家族や友人と気兼ねなく食事を楽しむことができる。

【匠の技】素材そのものの味を出す

親方からの「素材そのものの味を使いなさい」の教えを守り、味つけには細心の気くばりを払う。お造りの醤油やポン酢も成田家の料理に合うように独自でブレンドしている。

日本料理 成田家 料理長/浅川 和彦さん:成田家三代目。大学在学中から滋賀の料亭で和食の世界へ。卒業後、同店の前料理長のもとで修業。五年前より料理長に。落語が趣味で自身でも落語会を開催。

日本料理 成田家〈なりたや〉

茨木市別院町3-19
営/11時半〜14時(LO.13時半)、
17時〜21時(LO.20時半)
水曜定休(12/29~1/4まで休み)
Tel:072-622-4629
http://ibaraki-naritaya.com

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自然の恵みと店主の想いを紡ぐ
心に優しい味

高槻市の山間部・中畑地区にある日本料理店。二十四節気を意識しつつ、枠にとらわれない料理とおもてなしが魅力だ。店主の片山さんが山へ入り、四季折々の食材を調達。毎日の献立もその場で決めるという。「海の食材はなるべく使わず、地元の山や川で採れたものを使うようにしています」。1月はファンも多いという白味噌の雑煮をはじめ、縁結びや豊作、子孫繁栄などを意味する縁起ものを並べた八寸が登場する。地産地消にこだわり、一品ずつ丁寧に。片山さんが提案するおもてなしの心を感じてもらいたい。

【これで一献】
金の井酒造の綿屋純米酒(1合 1,700円):おもてなし米といわれるひとめぼれを使った1本。ツルッとしたのどごしで、素材の旨味を引き出してくれる名脇役。

【外観】
築100年以上の古民家を改装。山間部ならではの澄んだ空気や、上質な空間もごちそうの一つだ。心根コース15,000円〜、ジビエコース20,000円〜(ともに税別)。

【匠の技】日々「氣」を込めて

「草や木と同じように、人も生命のある限り、心にも根があります。お客様の御心の根に、私共のおもてなしが、良い水となりお届けできますよう尽力してまいります」

心根 店主/片山 城さん:料理人歴23年。和歌山に本店を構える魚介料理店「銀平」で修業を積み独立。2018年、枚方市から現住所の中畑地区に移転。

日本料理 心根〈こころね〉

高槻市中畑久保条15-1
営/12時〜15時、18時〜22時
(小学4年生以下の入店不可)
火曜・その他不定休
(12/26~1/3まで休み)
Tel:072-691-6500
https://www.cocorone0309.com/

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茨木への感謝を料理で表現
初春を祝う「餅からすみの霙仕立て」

茨木産の平飼い卵と山崎屋の削りたての鰹節で引いたお出汁の茶わん蒸しと季節の炊き合わせから始まる、廣のお料理。おまかせ料理(1万円・税別)のコースで味わえる「餅からすみの霙(みぞれ)仕立て」は、紅白の米の粒で揚げた餅の中に自家製からすみが入った椀物。京都・種茂商店の最中の皮にのせていただくマグロのタルタルや旬のお造りなど、どれをいただいても、そのおいしさに口福を感じてしまうはず。

【これで一献】
三宅彦右衛門酒造の「早瀬浦 純米吟醸」(1合1,200円・税別):若狭湾と三方五湖に囲まれた漁港町“早瀬”にある創業1718(享保3)年の老舗蔵が醸すお酒。辛口でお魚に合い、福井を代表する銘酒として人気が高い。

【店内】
飛石を歩いて入る店内には、和樅(わもみ)の一枚板のカウンターと、床柱で仕切られた個室があり、優雅な気分でおいしいひとときを過ごせる。おまかせ料理は7,000円(税別)〜。

【匠の技】自家製からすみ

毎年、料理長が自家製で作っているからすみは、塩加減から干し加減までこだわった逸品。日本酒との相性も良く、その味わいに感動し、また食べたくなる。

季ごころ 廣 料理長/本元 悟さん:
富山・魚津出身。高校卒業と同時に大阪ミナミの㐂川浅井で15年、料理人として修業。寿司処 廣の二代目料理長を経て、「季ごころ 廣」として現在の割烹スタイルに。

季ごころ 廣〈ひろ〉

茨木市別院町7-8
営/18時〜23時(LO.21時) 日・月曜定休
(12/27〜1/1、1/4〜1/6は休み。1/2・3は予約のみの営業)
※店内飲食は5%のサービス料を頂戴しています。
Tel:072-621-1068

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境港から毎日届く旬の海鮮を
割烹と鉄板焼きで楽しめるお店

「ご近所の皆さんに可愛がっていただけるお店にしたくて」と、住宅街に店を構えた池端さん。鳥取県境港の食材に惚れ込み、毎日直送で仕入れている。この時期はアオリイカ、ふぐや蟹がおすすめだそう。お昼の「池輝御膳」は本日の魚料理に牛肉ステーキ、惣菜三品、大山豚の角煮などが味わえて1520円とお値打ち。夜は新潟の「ゆきつばき」を楽しみながら、3500円(税別)〜のコースでおいしいひとときを。

【これで一献】
雪椿酒造の「ゆきつばき」(1合850円・税別):12月にしぼりたての原酒、3月には濾したもの、6月には火入れをしたものというように5つの味わいが楽しめる新潟のお酒。料理に合わせておすすめを選んでくれる。

【内観】
調理している姿が見える割烹スタイル。キレイに磨かれた鉄板には料理への愛情が、店内のしつらいにはおもてなしの心意気が垣間見える。

【匠の技】もてなしの心

「実際に境港で食べていると思えるよう、量も満足できるようにしたい」と池端さん。人数に合わせてフレキシブルに調整してくれるのがうれしい。

てっぱん割烹 池輝 店主/池端 利信さん:母方の実家がすっぽん料理屋という料理人一家で育つ。リーガロイヤルホテル(中之島)の割烹で長年腕を振るったのち、4年前に茨木・玉櫛に「池輝」を開店。

てっぱん割烹 池輝〈いけてる〉

茨木市玉櫛2-18-3
営/11時〜15時(LO.14時)、17時半〜23時(LO.22時)
月曜・第1日曜定休(12/29~1/5まで休み)
Tel:072-637-7788

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丁寧な仕事で
愛される料理を

「大人の居酒屋」がテーマの昊。店主の首藤さんが作る本格派の和の料理に女性客も多い。今城焼の器に盛りつけられたお造り(1400円)は、ひっさげまぐろ、根室のウニ、炙ったカマスに口休めの泡ポン酢まで多彩に楽しめる。酒のアテの盛合せ(900円)は自家製の干しめいんたいや、くわいのチップスが美味。牡蠣しんじょの白味噌仕立て(1500円)は磯の香りを感じて味わおう。

【これで一献】
光栄菊酒造の光栄菊(グラス500円、1合900円):うすにごりで、酸味が少しあり、シャープですっきりキレのある日本酒。牡蠣しんじょにはこちらが相性抜群で、お酒のアテの盛合せには「写楽」、お造りには「綿屋」がおすすめだそう。

【内観】
JR千里丘駅前にある昊。「カウンターでお客様に料理のご説明をしたり、喜んで食べていただいている姿を見るとやりがいを感じます」と首藤さん。料理に合う日本酒もアドバイスしてくれる(料金はすべて税別)。

【匠の技】自家製干しめんたい

明太子の水分を抜くのに2週間、その後3日間干して完成する干しめんたい。最後に辛みが来るしっとりとした食感で日本酒がすすむおいしさだ。

和 昊 店主/首藤 一平さん:大分県出身。小学生の頃から料理に興味を持ち、辻調理専門学校卒業後、和食店や居酒屋等でキャリアを積み、6年前に自身の店「和 昊」をオープン。

和 昊 〈わ そら〉

摂津市千里丘東3-7-21マエノビル1F
営/17時〜23時半
月曜定休(12/28〜1/4まで休み)
Tel:072-623-7233
Facebook : wasora2014
Instagram : wasora2014


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